提供会社:プルデンシャル生命
商品名:米国ドル建終身保険
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この保険の弱点はここだ!!
参考コラム:
ドル建商品の検討ってどうすればいいか?悩んだら
『ドル建商品の比較検討はこうすれば良い!!』
をご覧ください。
プルデンシャルと言えばドル建。
業界での評価はそんな感じで、総じて「営業一流、商品三流」と言われる同社において、ドル系の商品だけは強い。
商品ラインナップも多い。
さて、このドル建終身保険だがライバルのソニー、メットライフなどに比べて、保険料、予定利率(2021年5月現在2.5%)などはほぼ互角。
ただ気になるのは、同社の兄弟会社であるジブラルタ生命の予定利率の方が+0.1%程度高いこと。
だが、予定利率が高いからと言って、必ずしも将来の返戻率が高いわけではない。
そのあたりの事情を知りたい方は
『同じ3%でも何故違う?「超」わかりやすい!!予定利率と利回りの違い!!』
をご覧いただきたい。
3%と3.2%くらいの差であれば、性別、年齢などによっても、どちらの方がパフォーマンスが良いかは変わってくる程度
このあたりは各社から設計書をとり、比較してみても良いかもしれない。
では具体的な弱点を見ていこう。
弱点1 返戻率で低解約型に負ける
本商品自体、決して悪いものではないが、「低解約型」がないのが難点。
低解約型とは、
・保険料を支払っている間に解約すると返戻金が極端に少ない
・その代わり、保険料を支払い終わると一気に返戻金が増える
・「低解約型でないもの(通常型)」に比べると保険料は割安
という特徴を持つ。
要は、途中でやめられない(やめると大きく損をするので)代わりに、保険料も安いし、将来の返戻率も高い、ということ。
メットライフやジブラルタでは、この低解約型と通常型の選択が可能で、自分に合ったものを選べる。
なお、別段、低解約型が良い。と言っているわけではない。
通常型、低解約型、どちらにもメリット、デメリットがあり、どちらを良いと感じるかは人それぞれだろう。
両者の要点をまとめるとこんな感じ。
・保険料比較
-通常型 普通
-低解約型 ちょっと安い
・返戻率比較
-通常型 当初から高い率をキープ。途中解約をしても損が少ない。
-低解約型 保険料支払期間中は通常型の「70%程度」の返戻率。途中解約すると大損
ただし、将来の返戻率は通常型より高くなる
但し、「選択肢がない」という点で弱点とした。
解約しない、と決められるなら低解約型を、「うーん、もしかしたら途中で解約する可能性もあるかもな・・・」という方は通常型の方が良い。
その点、どちらが良い悪いではないのだが、本商品の場合、「選択肢がない」という点で弱点とした。
参考コラム:
ドル建商品の検討ってどうすればいいか?悩んだら
『ドル建商品の比較検討はこうすれば良い!!』
をご覧ください。
各社の外貨建終身保険の☆評価一覧は、コチラ
弱点2 ライフプランナーの良し悪し
率直に言う。
ライフプランナーには当たり外れがある。
筆者も数人知人がいるが、素晴らしい人もいれば、「こいつに保険は任せられないな・・・」という人もいる。
また、良い、悪いだけでなく、合う、合わないもあるだろう。
これは何もプルデンシャルだけに限った話ではなく、同じライフプランナー制度を持つソニー生命や、専属で販売員を抱える日本の保険会社も同じことではある。
ただ、プルデンシャル生命以外は「保険ショップ」などでも加入出来る場合が多い。
ソニー生命の商品の多くは保険ショップでも加入できるし、日本の保険会社の商品でも最近では代理店などで入れる(一部の商品は対象外のこともあるが)
しかし、プルデンシャルではライフプランナー経由でないとダメ。
これは好き嫌いがある。
自分専属で世話を焼いてくれるのが好きな人もいれば、「別にそういうのはいらないよ」という人もいるだろう。
今のご時世では後者の方が多いのではないか?
また、「一生私が担当します!!」などと言って、契約後は何の連絡もなかったり、突然辞めていたり・・・
そんな不満も良く耳にする。
要は人間力を前面に出す営業スタイルなので、顧客の期待度が高くなりすぎてしまい、その後、
「なーんだ、契約の時だけ調子が良かっただけか・・・」
とがっかりすることが多い。
とは言え、これもプルデンシャルだけに限った話ではないのだが、特にその傾向が強いのがこの会社の良いところでもあり、悪いところでもあるのだろう。
弱点3 高額保険料に要注意!!
これも良し悪しあるが、コンサルでがっちり入って、老後の不安などを煽るのが上手い人が多いので、ついついそのトークに負けて保険料を
高く設定し過ぎてしまう
場合が散見される。
特に支払い期間が短い「10年払込」で、
「10年間頑張れば終わります」
というトークで、身の丈に合わない保険料を負担していることが多い。
とは言え、多く払えば多く貯まるので、別にそれ自体が悪いことではないのだが、保険料が高すぎて、やりたいことが出来ないのもアホらしい話。
また、資産運用は保険以外でも出来る。
保険はあくまで保険なのだから、必要最低限だけかけておいて、資産運用は他でやっても良い。
もしこのドル建終身に魅力を感じるのなら、米国債の投資信託や、直接、証券会社で米国債を買っても、この商品と同じ効果が得られる(実際には保険は色々手数料を取られるので、投資信託などの方がリターンは大きい)
更に本商品はドル建なので、保険料が毎月変わる。
例えば保険料が200ドルの場合、円高で1ドル90円になれば、18,000円だが、1ドル130円になれば26,000円まで上がる。
その差、8,000円。
「それくらいどうってことない」
というなら良いが、
「えっ?8,000円?何か我慢しないといけないや・・」
というようなら、保険料を下げた方が良い。
同社のライフプランナーは人間的にも魅力的でトークも上手い人が多いので、良い意味でも悪い意味でも頼りすぎずに、保険料については慎重になること
弱点4 10年払より5年払、それより一時払の方が効率が良い
少々記憶が曖昧なので、もし間違っていたらコメント欄にご指摘頂きたいが、確か、プルデンシャルのドル建終身は「10年払」が最短のはず。
同社のライフプランナーも
「10年払で短期でギュッと支払ってしまいましょう」
と提案する人が多いし、筆者も過去にそんな提案をされて、知人から加入している。
10年払のメリットはたしかに大きい。
10年で済むというのは、まず、気持ち的に楽だ。
そして投資効率が良い。
若いうちの10年で払い込んでしまい、その後は「放っておけば良いだけ」
その後、保険会社の方で運用をしてくれて、老後などには結構な返戻率になる。
筆者が入ったころは予定利率も今より高かったので、シミレーション上、70歳くらいになれば返戻率は200%近かった。
流石に今はそこまで高くはないだろうが、ギュッと短期間で払って、その後、運用期間を長くする、というのは資産運用上は理に適っている。
しかし、一番投資効率が高いのは「一時払」だ。
一度に全てを支払えば、翌日から運用が開始するので、最も効率が高い。
同社には一時払のドル建商品もあるので、もし手元に大きなキャッシュがあるなら、そちらの方も検討するべき。
また、そこまでの大きなキャシュがない場合でも、10年でなく5年でも支払えるなら、同社のグループ会社であるジブラルタや、PGF生命では「5年払」も取り扱っている。
そして、将来の返戻率などを見ると、こちらの方が投資効率は高い。
ジブラルタ生命 米国ドル建終身保険&米国ドル建終身保険(低解約返戻金型) ★★★★☆
実際のところ今の世の中「10年先」と言われても、なかなか見通しがきかないが、5年程度であれば収入も読めるような人が多いだろう。
5年で払えるなら、それも悪くない。
ただし、同じ保険料で支払期間を短くすると、保障金額が下がる。
例えば、年間1万ドル(日本円で約105万円前後)を10年間払えば10万ドルだが、5年であれば5万ドルにしかならず、当然、保険金も半分になる。
投資効率ばかりを重視し、保険金額を減らしてまで5年払を選ぶのは本末転倒。
あくまで保険であることを忘れてはいけない。
まずは必要な保障金額を出し、それを「本当に5年で払える」のであれば、5年払も検討してみると良いだろう。
この保険の弱点、こう考えろ!!(解決策)
最大の弱点は1番目に挙げた「低解約型ではない」という点。
これが故、他社のドル建商品に比べると、返戻率では劣ってしまう。
ただし、絶対的に低解約型が良いというわけでもない。
仮に途中解約をした場合、低解約型であれば返戻率がかなり低く抑えられているので、大損をしてしまう。
その点、本商品であれば損はするだろうが(特に短期間での解約の場合)、低解約型に比べればまだ傷は浅い。
自分で商売をしているような方や、給与にインセンティブが多く、波が激しいような方は、いつどのようなことが起こるか分からない。
収入が激減するリスクがあるのであれば、低解約型ではなく、本商品のようなものの方が良いかもしれない。
また、本商品を販売するプルデンシャルはライフプランナーの人間性を前面に出すスタイルの会社であり、そのため、
「ライフプランナーと仲良くなってしまったので、断れない・・・・」
というようなケースも多いだろう。
実は筆者もそのような事情で、本商品には1本付き合っている。
とは言え、悪い商品ではないので、「やり過ぎない(高額な保険料を設定しない)」のであれば、お付き合いで入っても良いのではないだろうか?
貯蓄性のある保険なので、無駄になるものではない。
なお、「お付き合い」で保険に入る良し悪しについては、以下のコラムでまとめてあるので宜しければ参照頂きたい。
「お付き合い保険」の断り方と「お付き合い保険」に入るメリット
最後の5年払、一時払に関しては、それを望むのであれば、他社商品にするしかない。
弱点1で挙げた「低解約型でない」というのと同様、商品の仕様の問題で、ないものはないので諦めるしかない。
口コミ(販売側から)
・円建の終身保険を見てもらってからドル建終身のプランを見てもらう。返戻率が全然違うので、必然的にドル建の方に流れていく。
・為替リスクはあるものの、現実的に今のご時世では、終身保険ならドル建くらいしかない。
・自分を含めて日本経済の未来に悲観している人が多く、「資産の一部をドルで」ということには納得してもらえることが多い。
口コミ(契約者から)
・20代 女性 独身の口コミ
知り合いからライフプランナーさんを紹介され、色々話を聞いたが、ドル建の終身保険(5万ドル10年払 保険料2万円前後)が、「保障もありながら」、「貯蓄も出来る」という理由で一番魅力を感じた。
・30代 男性 既婚/子供ありの口コミ
5,6年前に加入。担当のライフプランナーさんはとても口が上手く、「ドル資産であれば間違いない!!」という口説き文句に負けて、毎月5万円くらい支払うプランに加入したが、その後、1,2年で結婚し、すぐに子供が生まれたことで、流石に月5万円はやり過ぎたと感じた。「どうにかならないか?」と相談しても、「解約、減額すると損です」の一点張りで、結局今も支払っている。
担当のライフプランナーは申込み時には非常に良い人だと感じたが、その後は何のフォローもなく、支払いの相談などにも冷たい印象があり、しかもその後退職してしまった。
加入当時、比較などはしなかったが、担当の言うことばかりを信じず、多くの商品を比較することをお勧めします。
・50代 男性 既婚/子供ありの口コミ
会社の部下がプルデンシャルに転職し、その彼から話を聞いて加入しました。
年齢的にあまり良い条件の保険はないのでは?と思っていましたが、ドル建の保険で短期(10年)で支払うと、将来の返戻金も100%を超えるため、とても良い商品を紹介してもらったと思っています。
また、支払っていた時期がリーマン直後の円高で1ドル80円くらいの時期も長かったため、随分、為替差益も出ていたような気がします。
逆に1ドル80円くらいから、1ドル100円くらいまで急に上がった時は毎月の負担が一気に増え 4万円→5万円くらいの保険料が重く感じました。
為替そのものは自分ではどうにもできないですが、これから入るのであれば、1ドル120円くらいになることを想定して保険料を決めた方が良いかもしれません。
比較した方がいい他社商品
ジブラルタ生命 米国ドル建終身保険&米国ドル建終身保険(低解約返戻金型) ★★★★☆
5年払が可能
ジブラルタ生命 米国ドル建特定疾病保障終身保険(低解約返戻金型) ★★★★☆
死亡保障に三大疾病の保障を追加できる
PGF生命 米国ドル建終身保険(基本タイプ) ★★★★☆
予定利率が、本商品より多少良いか?
メットライフ生命 USドル建終身保険 ドルスマートS ★★★★☆
年齢、性別によって返戻率が高いかも?
参考コラム:
ドル建商品の検討ってどうすればいいか?悩んだら
『ドル建商品の比較検討はこうすれば良い!!』
をご覧ください。
各社の外貨建終身保険の☆評価一覧は、コチラ