この保険の弱点はここだ!アフラック「医療保険EVERプラス」

提供会社:アフラック

商品名:医療保険EVERプラス

 

この保険の弱点はここだ!!

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

それでは、こちらの弱点について解説をしていこう。

本商品は「単体の商品」ではない。

アフラックの今までに販売されてきた商品に付けることが出来る「特約(オプション)」の集合体を「EVERプラス」と呼称しているに過ぎない。

以下が「プラス」の対象商品となっている。

・EVER
・EVER HALF
・EVERボーナス
・EVER払済タイプ
・新EVER
・ちゃんと応える医療保険EVER
・ちゃんと応える医療保険レディースEVER
・ちゃんと応える医療保険介護EVER
・やさしいEVER
・新やさしいEVER
・もっとやさしいEVER
・ちゃんと応える医療保険 やさしいEVER

テレビCMでは、

「ライフステージごとに見直せる。保障を追加できる。病気があっても大丈夫」

と連呼しているが、少々大げさ。

誇大広告とまでは言わないが、あの内容では勘違いする人も多いのではないだろうか?

では弱点を見ていこう。

弱点1 保障内容に目新しさはないが、画期的ではある

この「プラス」

医療保険に加入後も「特約を自由に付けられる」という触れ込みで、まるで医療保険が自分の人生に合わせて成長していくような印象を受ける。

例えば、中年を過ぎたあたりから就労不能や介護などが気になってきたら、その特約を途中から付けることが出来る。

そのため、説明文章にはしきりに

バージョンアップ、最新化

というフレーズが多用されている。

しかし、特約を途中で付けることなど、基本的には

どの会社の医療保険でも出来る。

つまり、「バージョンアップ」は他社の商品でも出来るので、別段強調するほどのことでもない。

また、2019年9月現在で途中で付けることの出来る特約は以下の通りで、特に目新しい特約があるわけでもない。

他社にも同じようなものがだいたいは揃っている。

・通院特約
・女性疾病特約
・女性特定手術特約
・先進医療特約
・三大疾病一時金特約
・就労所得保障一時金特約
・精神疾患保障一時金特約
・介護一時金特約
・認知症介護一時金特約
・入院一時金特約
・けがの特約
・終身特約

「特約を中途不可」も「医療保険をバージョンアップ」させることも、保険のプロからすれば、当たり前の話で、こんなことをわざわざCMまで流して強調する必要はないのでは?とも思うが、実はこの取り組みは画期的な面がある。

少々話が長くなるが、お付き合いいただきたい。

実は医療保険の特約の途中付加には、構造的な欠陥がある。

例を挙げてみよう。

例えば保険会社A社の医療保険Xという商品がある。

15年くらい前に販売されたものだとしよう。

医療保険は常に新しい特約が開発されているので、各社から色々な特約が出てくる。

A社も他社に負けじと医療保険Xに付けられる新しい特約を作ってきたが、ある時「目玉」になりえる新しい特約Yの企画が持ち上がる。

引き続き医療保険Xの特約としても良いのだが、この目玉特約Yを大々的にアピールすれば、新規契約が見込めるかもしれない。

そんな時、マーケティング上の戦略として、商品名を変える。

ここでは医療保険Xアルファとでもしよう。

このXアルファを医療保険Xの「進化版」というようなイメージでPRしていくのである。

それが功を奏して、他社からの切り替えなども増えて大成功。めでたしめでたしとなるが、その陰で旧商品の医療保険Xは

置いてきぼり

を食らう。

医療保険Xと医療保険Xアルファはあくまで別商品で、約款も別。

そのため、新しい特約Yは医療保険Xでは途中から付けることが出来ない。

そうなると、以前から医療保険Xを契約していた契約者が、「Yを付けたい」場合、新たに「医療保険Xアルファ」を申し込まないといけないことになる。

当然、医療保険Xに加入した時よりも年齢が上がってしまう。

このように中身はそれほど変わっていないのに、商品名だけを「進化」させるようなことが保険業界では往々にしておこるのである。

つまり、どんな医療保険でも、特約を途中から付けたり、進化させるたりすることは出来るのだが、あくまで

「保険会社がそのメニューを用意してくれれば」

という前提があるのである。

メニューにないものは追加オーダーしようがない、というわけ。

で、このプラス。

過去の「EVER系」の商品すべてに付けることが出来るという。(一部付けられないものもあるが)

商品ごとに細かく特約を規定するのではなく、一連の特約群を「プラス」として切り出して、過去の商品全体を対象にしている。

ある意味では「今後、色々な特約が出てきても、『プラス』のラインナップに加え、極力過去の商品につけるようにしますよ」という宣言のようなもの。

他の保険会社のように

「看板だけ変えて、前の商品のバージョンアップはしない。」

ということはやらない、と声を大にして言っているのだろう。

ブランドとして強い「EVER」。

今更看板の掛け替えなどしないだろうし、そのバックグラウンドがあるからこその宣言と言える。

率直に言って「立派」だと思う。

「特約の中途付加など、どこでも出来るでしょ?」

そう弱点として述べるつもりが、裏側まで解説して思わず褒めてしまった・・・・

 

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。




弱点2 態度は立派、しかし特約の内容は薄口&割高

このプラス。弱点1でも述べたが、その態度、姿勢は保険会社として立派だと思う。

しかし、EVER単体の解説でも書いたが、EVER自体、悪い商品ではないが、特に良い商品でもない。

プロの「超分析!!」 アフラック 「ちゃんと応える医療保険EVER」

全体的にそつなく出来ているが、保障内容から他社と比較すると、「やや高い」という印象。

まあ、ある種のブランド料だろう。

とは言え、今回の「プラス」のような取り組みをしてくれると契約者としては安心感がある。

しかし、メインの医療保険同様。特約の保障内容や保険料も他社と比較して優れているわけではない。

特に三大疾病一時金が「2年に1回が上限」ということと、先進医療が「10年更新」なのは明確な弱点だろう。

弱点3 病気があっても見直せる。はちょっと違う

テレビCMで落語家の立川志らく師匠が登場し、

「俺みたいな持病持ちはどうせ保険なんて見直せない」

とぼやく。

そこに渡辺直美さんが、

「今は長生きの時代だがら、病気になっても保障を見直せるんです。」

と告げる。

そこに「病気になっても保障を変えられる」というテロップが流れる。

しかし、約款を読むと、病気の場合は「保険料が割り増し(特別保険料)」される旨がしっかりと記載してある。

その点について触れたい。

以前、アフラックには緩和型医療(告知項目が少なく、加入しやすい医療保険)があった。

健康な人 → EVER

健康に不安がある人 → 新やさしいEVER(EVERより保険料が割高)

と2つの商品に分けていたが、今回、それをEVERプラスに統合し、通常料金に特別保険料を追加する形に変更している。

下記の表は40歳 男性の「通常料金」と「特別保険料」を比較したもの。

どの特約も大幅に保険料が上がっていることが分かる。

中には倍以上どころか3倍程度に上がるものもある。

また、就労所得保障一時金特約、精神疾患保障一時金特約に関しては、そもそも加入が出来ない。

とは言え、実際のところ持病がある場合、通常の医療保険に入れないのは当然のことで、リスクが高い分、特別保険料は仕方がない。

他社ではそのリスク分(特別保険料)を始めから入れて「緩和型医療」として提供しているのに対し、本商品では「通常料金+特別保険料」と分けているだけ。

これはこれでメリットがある。

今までは、通常の医療保険に加入した後、体調を壊したり、何か病気をやってしまうと、何か特約を追加しようとしても断られてしまう。

しかし、このシステムであれば、「追加した分」には特別保険料がかかってしまうが、健康な時に入った以前からの契約(通常料金)はそのまま継続できる。

なかなかよく考えられている。

このやり方は今後他社に広がるかもしれない。

良い仕組みだとは思うのだが、反面CMを見ると複雑な思いがする。

実際には「見直せるが、保険料は相当高くなる」し、細かい話だが、

・就労所得保障一時金特約
・精神疾患保障一時金特約

の2つに関しては、持病などがある場合には加入できないのだから、通常の方とはやはり扱いが異なるだろう。

CMでこのあたりの詳細を説明するのは難しいだろうが、「大丈夫」を連呼して、いかにも「年をとって病気になっても、デメリットなく見直せる」という印象を植え付けるやり方は、あまり上品とは言えない。

とは言え、保険屋に上品を求めてること自体、無理があるが・・・

新しい取り組みで、非常に興味深い商品だが、

・なんでもかんでも無条件で見直せるわけではない。

・保険料も高い(他社水準に比べても高く感じる)

という点は弱点と言える

 

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

他社の医療保険の☆評価一覧は、コチラ




簡単に特約について触れていく。

特約の構成について

1 通院特約

通院給付金日額5,000円
保険料例:30歳 男性 450円/月、30歳 女性 465円/月

保険料、保障内容ともに「他社なみ」

男性30歳で450円ということは、年間5,400円を支払う計算。

10年で約5.4万円、30年で16万円にもなる。

1回通院して5,000円貰えるので、計算上、33日以上通院しないと元が取れない計算。

別になくても良いのでは?と思う。

2 三大疾病一時金特約

特約給付金額100万円
保険料例:30歳 男性 2,270円/月、30歳 女性 1,970円/月

がん、急性心筋梗塞、脳卒中の時に一時金100万円。

保険料は他社に比べ高い。また、本特約は「2年に1回の給付」が条件になっており、他社では1年に1回のところが多い。

特にがんは再発、転移が短期間で発生する場合があるので、2年よりは1年の方がベター。

保障内容、保険料ともに他社より弱い。

明確な弱点。




3 三大疾病無制限型長期入院特約

保険料例:30歳 男性 80円/月、30歳 女性 85円/月

がん、急性心筋梗塞、脳卒中で入院した場合、入院日数が無制限になる特約。

保障内容、保険料ともに「他社なみ」

特に脳系の病気は入院が長くなることも多いので、是非付けておいた方が良い特約。

特に古い医療保険には、このような特約がなく、更には追加でも付けることが出来ないことが多い。

「プラス」で付けられるのはメリットだろう。

4 女性疾病入院特約

保険料例:30歳 女性 275円/月

女性特有の病気で入院した際に+5,000円/日を上乗せ。

保障内容、保険料ともに「他社なみ」か、少し安いか。と言ったところ。

女性特有の病気だからと言って、他の病気に比べ「上乗せしないといけない」ほどお金がかかるわけでもない。

そういう意味では必要ないのだが、それでも実際、女性特有の病気で入院する方も多い。

心配であれば付けておいても良いかもしれない。

5 女性特定手術特約

保険料例:30歳 女性 234円/月

他社ではあまり見かけない特約。

そのため比較困難。

女性特有の病気で手術をした時に給付金が上乗せされる。

これも4 女性疾病入院特約と同じく、必須というわけではなく、優先順位は低い。




6 総合先進医療特約

通算 2,000万円まで補償
保険料例:30歳 男性 99円/月、30歳 女性 99円/月

保障内容、保険料、「他社なみ」

いわゆる「先進医療」を行った時に、その実費を支払ってくれる。

最近の医療保険には標準的に含まれていることが多い。

これも古い医療保険には付けることが出来ない場合が多いので、プラスで付けられるのであれば付けておいた方が良い。

しかし、残念ながら、本特約は「10年更新」

先進医療は今後、給付が増え、保険料が上がることが予想されているので、10年ごとの上昇は必須。

終身型(ずっと保険料が変わらない)で、先進医療特約を提供している会社もあるので、そちらの方が良い。

詳細は下記コラムを参照いただきたい。

先進医療は「終身型」を選びなさい!!

 

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

7 就労所得保障一時金特約

特約給付金額100万円
保険料例:30歳 男性 1,330円/月、30歳 女性 1,950円/月

医師から「働けない」と言われた時に100万円を給付。但し一回のみ。

この特約はイマイチ。

働けない状態の時に100万円を1回こっきり受け取っても焼け石に水だろう。

「働けない状態が続く限り、定期的にお金が入ってくる保険」

にするべき。

保険料も高い。

ちなみにライフネット生命の就業不能保険「働く人の保険2」であれば、就業不能時、毎月10万円受け取れるプランで1,451円(30歳 男性 注1)と、本特約の保険料のほとんど変わらない。

注1:支払対象外期間 180日、ハーフタイプB型、60歳まで支給を選択した場合。

同じコストをかけるなら、ちゃんとした就労不能保険に入った方が良い。

8 精神疾患保障一時金特約

特約給付金額100万円
保険料例:30歳 男性 380円/月、30歳 女性 380円/月

他社には似たような特約がないが、うーん、あまり必要性を感じない。

これも就労不能と同じく、100万円を貰ったところで「働けない」ほどの重度の精神疾患であれば全然足りないし、逆に数カ月程度で復職できる軽度のものであれば、100万円など貰わなくても何とかなるだろう。

帯に短し、タスキに長し。

という印象。




9 介護一時金特約

特約給付金額100万円
保険料例:30歳 男性 640円/月、30歳 女性 790円/月

介護状態になった時に一時金100万円を給付。

支払い条件は「要介護2以上」なので他社なみ。

が、これも100万円を一回だけ貰ったところでどうなのか?という話。

介護は長丁場。

本当に心配ならちゃんとした介護保険に入るべきだろう。

10 認知症介護一時金特約

特約給付金額100万円
保険料例:30歳 男性 410円/月、30歳 女性 560円/月

9の介護一時金特約と似ているが、こちらは「認知症」だけに限定した特約。

これも9同様「100万円だけじゃねぇ」という感じ。

上の介護のことも含め、ちゃんと対策するなら専門の介護保険を勧める。

11 入院一時金特約

入院時に5万円給付
保険料例:30歳 男性 470円/月、30歳 女性 475円/月

これも必要性は低い。男性の場合、毎月470円の保険料がかかるが、これは年間5,640円。

60歳までに169,200円。80歳までなら28万2,000円支払う計算。

生涯を通じて、6回程度入院して「ほぼトントン」という感じ。

自分で貯めておいた方が良いのではないだろうか?

12 ケガの特約

骨折・関節脱臼・腱の断裂の治療を受けたとき 5万円
怪我で通院した時 3,000円/回
保険料例:30歳 男性 530円/月、30歳 女性 480円/月

これも必要性は低いと考える。

大した金額の給付ではない上、特約保険料も高い。

13 終身特約

終身保険を付けられる。

他社と比べ保険料は高い。

もっと良い条件の終身保険はほかにあるので、医療保険の特約にする必要はないだろう。

以上長くなったが特約を解説した。

全体的に「100万円1回だけ」というものが多く、本当の危機的状況になった際に備えとしては弱い。

「プラス」はせっかく良い制度なのだから、今後、もっと骨太な特約が出てくることに期待したい。

 

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

アフラックの医療保険は、コチラ
ちゃんと応える医療保険 EVER ★★★☆☆

他社の医療保険の☆評価一覧は、コチラ