この保険の弱点はここだ!プルデンシャル生命「無解約返戻金抑制型入院保険」

提供会社:プルデンシャル生命

商品名:解約返戻金抑制型入院保険(一時金給付型)

この保険の弱点はここだ!!

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

プルデンシャル生命の販売する医療保険。

プルデンシャルでは代理店制度がないので、本商品を扱っているのは同社のライフプランナー(営業職員)のみ。

そのため、ライフプランナーから提案を受ける以外、本商品を見る機会はないだろう。

商品名は「解約返戻金抑制型入院保険(一時金給付型)」と、やたらと長い。

プルデンシャル生命は商品名に「〇〇のチカラ」、「〇〇プラス」などといったキャッチフレーズ的なものは採用しないという方針で、商品の特徴をそのまま名前にしている。

そのため「解約した時のお金が少なくて、入院すると一時金が受け取れる」のだろうな。ということが容易に想像がつく。

また、この会社は今どきの情報開示とは無縁で、本商品についてもネット上に数枚のパンフレットを公開するのみで、保険料すら載っていない。

そのため、他社商品との保険料の比較などは出来ない(そうさせないために、あえて掲載していないのだろうが・・・)

しかし、筆者は保険の見直し相談などで、本商品を何度か見ているので、この稿ではその時の経験をもとにお話したい。
注:あくまで数件の契約を見ただけなので、全ての年代、性別に共通するものではない。




本商品は初期給付型と呼ばれる医療保険で、一度入院をするとまとまったお金を受け取れる。

商品には、日額(入院1日あたりの給付金)の20日分をまとめて受け取れるⅠ型、10日分をまとめて受け取れるⅡ型。

また、「一時金だけ」を受け取れるⅢ型の3種類がある。

Ⅰ型 20日分 入院が20日を超えた場合、日額(1日あたりいくら)が加算される
Ⅱ型 10日分 入院が10日を超えた場合、日額(1日あたりいくら)が加算される
Ⅲ型 あらかじめ決めておいた一時金のみを給付

このような初期給付が付いていると、1泊2日や、2泊3日などの短期入院でも10日分(もしくは20日分)のまとまったお金を受け取れるというのが良い点。

反面、保険会社の立場に立てば、

「どんなに短期の入院でも10日分(もしくは20日分)の給付金を払わないといけない」

ということになるため、全体的に給付金の支払い金額が増える。

そのため、保険料を高く設定しないといけない。

実際、筆者が過去にみた契約例でも保険料は「かなり高い」

商品の構成としては、短期入院に手厚いことはご理解頂けたかと思うが、対して長期入院はどうか?

一時金のみのⅢ型に関しては、当然、長期入院への対策はなにもない。一時金を貰って、それで終わりなのだから。

Ⅰ型、Ⅱ型に関しては、どちらも原則的には60日分が上限となっている。
注:Ⅰ型では20日分が約束されているが、20日を超えた場合、以後40日間(合計60日間)まで給付される。Ⅱ型でも同様に10日を超えた場合、以後50日間(合計60日間)

他社で言うところの「1入院60日」と同じだろう。

なお、この60日を超えても、がん、心疾患、脳血管疾患の3大疾病を原因とする入院に関しては無制限、つまり60日を超えても上限なく日額を給付する仕組みで、短期、長期、両方に備えられてはいる。

また、手術給付金、先進医療特約は標準装備されておらず、こちらは特約(オプション)扱い。




弱点1 短期入院に偏りすぎ

20日分、もしくは10日分をまとめて給付。

聞こえは良いが、その分保険料が高い。

大前提として、短期入院ではさほどのお金はかからない。

日本の社会保障制度では医療は3割負担だし、更には負担の上限を決める高額療養費制度もある。

1泊2日、2泊3日程度の入院では、自己負担も大したことはない。

そこに対して、10日、20日分を給付する。

無論、貰えれば嬉しいが、その分、割高な保険料を負担してきたので、有り体に言えば、その分(割高分)が戻ってきただけである。

しかも、これは入院しないと貰えない。

幸いにも入院しなければ、完全に捨てているだけのお金だ。

本来、医療保険で最も重視しないといけないのは長期入院である。

数ヶ月間、長期間の療養を強いられる。そんな時こそ、医療保険が役に立つ場面なのだが、本商品は原則60日までしか給付されず、それを超えて、給付されるのは、がん、心疾患、脳血管疾患のみ。

他社では120日までとか、180日までなども選べるが、そのような選択肢はない。

商品のコンセプトとして、短期重視、長期軽視という印象を受ける。

本来であれば、自分で何とでも対処できる短期入院などより、本当に怖い長期入院にフォーカスして、そのリスクを潰す方法を提案するべきだろう。




プルデンシャル生命はライフプランナー制度を採用しており、

レベルの高いライフプランナーが一人一人にオーダーメイドの保障をお届けする

というポリシーだそうだが、そもそもこの医療保険自体が「型が決まっている吊るしのスーツ」のようなもの。

短期入院に極端にシフトした商品構成で、どのように「オーダーメイド」するのだろうか?

中には、短期入院などより長期入院の方が心配、という人もいるだろう。

そのような人のニーズには応えられない。

そのため、筆者の知り合いのプルデンシャルのライフプランナーでも、自社の医療保険については「高いわりに良くない」と認め、

「うちは医療保険には力を入れてないので、他で入って下さい。その方が良い商品がありますから」

と堂々と言っている人もいる。

実際、医療保険には力を入れていないのだろうな、という印象。

弱点2 特約が少ない

本商品には、がん(がんで入院した時に日額に上乗せ)、手術(手術給付金)、先進医療、保険料免除の4つのオプション(特約)しかない。

他社で言うところの三大疾病一時金(三大疾病の際にまとまった一時金)などはない。




弱点3 ライフプランナーの良し悪し

先ほど「他社で入って下さい」というライフプランナーの話をしたが、これは筆者の担当者。

実は、まだこの業界に入る前にプルデンシャルの保険に入っていた。

その時の担当者にはいまだにお世話になっていて、この方が「医療保険に関しては、最近は『他社の方が良い』と言う」とおっしゃっていた。

プルデンシャルの良いところでもあり、悪いところでもあるが、あれもこれも全て自社で契約を取ろうとする。

だが、どこの保険会社でも良いものもあれば、悪いものもある。

それらを比較して「良いところ取り」出来るのが、保険ショップや乗り合い代理店であり、今の保険の検討方法の主流だろう。

対して、プルデンシャルのライフプランナーを初めとする「一社専属営業マン」は死亡保障から、年金から、医療保険から、全てを「総取り」しようとするので、必然的に弱い商品もセットで販売しなくてはいけない。

そもそもビジネスモデルとして弱い。

その弱さを補うために、この会社ではライフプランナーの営業力、人間力に頼っている。と言うか、頼り過ぎている。

高度なコンサルティング、オーダーメイドの保険設計、一生涯のお付き合い、などと耳ざわりの良いことを言うが、その人材は玉石混交で、冒頭の筆者の担当者のように、開けっ広げに内情を話して、お客さんにとって一番良い形で保険を勧めてくれる人もいれば、何だか良く分からない話で煙に巻いて契約をまとめてしまう人もいる(この会社だけに限った話ではないが)

良い人にあたれば良いが、性質の悪いのに当たると、あまり良くないもの(たとえば、この医療保険)もセットで契約させられてしまうので要注意。

この会社の強みはドル系の商品(それすら兄弟会社のジブラルタやPGFに抜かれているが・・・)、良いところどりをするなら、プルデンシャルはドルの貯蓄系商品だけに留めて、医療保険は他社にした方が無難。

なお、保険の契約者の中には、

「色々と保険会社が散ると面倒なので、私はプルデンシャルの〇〇さんに全て任せたい(その分、余計な保険料を負担しても良い)」

という方も一定数いる。

そのような方には何も言うことはない。

素晴らしい男気で、ライフプランナーはそういう方々に支えられているのだろう。

なお、ここではかなり辛辣なことを書いたが、それでも、他の会社より良く勉強していて、お客さんのためにしっかりと働いている人も多い保険会社なので、

もうちょっと良い武器(商品)を持たせてあげれば良いのに

とは思ってしまう・・・




弱点4 先進医療特約の上限が1,000万円

明白な弱点(デメリット)

保険適用外の先進医療を受けた際、その実費を補償してくれるが、他社では上限2,000万円のところが多い。

 

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

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他社の医療保険の☆評価一覧は、コチラ

商品の構成について

入院一時金&継続入院給付金

入院した時に入院一時金が受け取れる。

本商品は、入院一時金を設定し、タイプにより継続入院給付金日額が決まる。

他社でいう初期入院給付タイプ。

以下、入院一時金を10万円と仮定して説明していく。

Ⅰ型 入院一時金(20日分) 10万円

20日分で10万円と言うことは、1日あたり5,000円ということ。

そのため、入院が20日を超えた場合、1日ごとに5,000円が加算されていく。

例:40日入院 
初期給付10万円+5,000円×20日(40日-20日)=20万円

Ⅱ型 入院一時時金(10日分) 10万円

10日分で10万円と言うことは、1日あたり10,000円ということ。

そのため、入院が10日を超えた場合、1日ごとに10,000円が加算されていく。

例:40日入院 
初期給付10万円+10,000円×30日(40日-10日)=40万円

Ⅰ型、Ⅱ型を比較した場合、入院一時金の金額が同じであれば、Ⅱ型の方が日額が大きく、更に10日目以降から加算されていくので、受け取れる給付金は大きくなる。

そのため、入院一時金が同じであればⅠ型よりⅡ型の方が保険料は高い。




入院支払限度日数

Ⅰ型:40日(初期給付20日分を超えた部分。21日目-40日目)
Ⅱ型:50日(初期給付10日分を超えた部分。11日目-50日目)
Ⅲ型:なし

入院一時金と継続入院給付金を合わせると、Ⅰ型、Ⅱ型ともに支払限度日数60日となる。

三大疾病継続入院給付金

Ⅰ型、Ⅱ型を選択した場合、三大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)により、60日を超えて入院した場合に、入院給付金が受け取れる。

日額×(日数-60日)で計算される。

支払限度日数を超えて、三大疾病に限り無制限で支払われる。
他社でいう三大疾病無制限と同じ。

ここまでが主契約

以下、特約の説明

新手術給付特約

手術を受けた際に、1回につき下記の給付金が受け取れる。

入院中の手術:入院中手術給付金額
外来手術  :入院中手術給付金額×25%
放射線治療 :入院中手術給付金額

がん入院特約

がんによる入院、手術を受けた場合に下記の給付金が受け取れる。

がん入院給付金(一時金に上乗せ)
がん入院給付金日額×日数(日額に上乗せ)

がん手術給付金
手術の種類に応じて、がん入院給付金日額×10、20、40

なお、本特約では、在宅で緩和ケアを受ける場合にも保障が受けられる。

次の条件に該当した場合、みなし入院として退院日から180日分を限度としてがん入院給付金が支払われる。

・退院時に余命6ヶ月以内と診断
・退院後も、症状緩和を目的として、医師の計画的な医学管理のもとで、総合的に提供される医療を継続して受けていること。

先進医療特約

先進医療の療養を受けた時、技術料の実費分を通算1,000万円まで受けることができる。




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