この保険の弱点はここだ!三井住友海上あいおい生命「医療保険A(エース)セレクト」

提供会社:三井住友海上あいおい生命

商品名:医療保険A(エース)セレクト

解説を動画でご覧になりたい方はコチラ
下記解説は本商品の前シリーズのものだが、内容はほとんど一緒(詳しくは本文参照)

この保険の弱点はここだ!!

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

うーん、本商品はあいおい生命の前シリーズの医療保険である「新医療保険Aプレミア(解説は以下参照)」の後継商品なのだが、

何が変わったのか分からない・・・・

という感じ。

三井住友海上あいおい生命 新医療保険 Aプレミア ★★★☆☆

一応、前シリーズから進化した点としては、

・払込免除の条件が緩くなった(上皮内がんも対象になった)

・入院一時金特約が新設された

という2点くらいか。

旧知のあいおい生命の関係者に話を聞くと「名前を変えるほどの違いはないんですけどね・・・」と恥ずかしそうだった。

保険業界というのは、それぞれがライバル関係にあるので、どこかが新商品を出すと、他社の人間は

どれどれ、どんなもんですかな?

という感じで、内容を吟味する。

しかし、本商品に関しては「違いが分からない・・・なんて薄味な改変なんだ・・・・」という声が圧倒的。

商品名を変えると、それに付随してパンフレットや申込書、約款などを新たに揃える必要があり、それなりにコストがかかるのだが、本商品の内容を見る限り

やる必要あるか?

というのが率直な乾燥。

さて、いきなり辛口な話になったが、商品自体は前作「新医療保険Aプレミア」を引き継いでいるため、それなりに完成度は高い。

商品のコンセプトとしては

「保険料はちょい高めだが、選択肢(特約)も豊富で望んだことは一通り出来る」

というイメージで、面白みや特徴はないものの優等生的な仕上がりとなっている。

あいおい生命は、親会社が三井住友海上という損害保険会社であり、そのためあいおい生命の代理店には、三井住友海上をメインで扱う損害保険の代理店が多い。

つまり生保はあまり得意ではない代理店がほとんどであり、本商品はそんな代理店群が担いでいる。

損保中心の代理店は、ぐいぐい生保を売るわけでもなく「既存のお客さんから生保の話が来たらやる」という感じ。

話が来る時点で、それなりに人間関係が出来ているので契約してもらえる確度が高く、他社商品とガチガチに比べられるようなことも少ない。

そのため「強み」を出すよりは「弱いところ」を作らないという点に注力しているような印象。

「まあ、こんなもんか」とそれなりに納得してもらうことが重要なので、保険料の安さよりは「要望に沿って何でも出来る」ことを重視しているのだろう。

以上、商品の総合的な評価。

では弱点。




弱点1 初期入院給付型であるため、保険料高め

本商品は、入院をすると必ず「5日分」の入院日額が受け取れる。

例えば、入院日額5,000円の場合、1泊2日で入院すれば、5,000円×2日=10,000円となるが、本商品ではそんな場合でも2.5万円(5日分)は受け取れる。
注:5日を超えた場合は、そこに1日5,000円が上乗せされる。

要は1,2,3日の短期入院に強みがある。

医療保険の分野では「初期入院給付型」という言い方をする。

これ自体は「短期でも5日分受け取れる」ので、契約者からすればプラスなのだが、保険会社からすれば「どんな入院でも最低5日分は払わないといけない」ということになる。

本来であれば、1万円で済むところが、「必ず」2.5万円になるわけなので、その分、支出(給付金支払)が増えてしまう。

その分は当然、保険料に反映される。

そのため、初期入院給付型は他社の通常タイプ(完全な日額計算の医療保険)に比べ、保険料が割高になる。

なお、当サイトではこの初期入院給付型にはネガティブな立場を取っている。

その理由は、

別に必要ない

から。

1泊2日、2泊3日で退院出来るのであれば、それで良いではないか。

1泊2日 5,000円×2日 1万円
2泊3日 5,000円×3日 1.5万円
3泊4日 5,000円×4日 2万円
4泊5日 5,000円×5日 2.5万円

入院日額が5,000円の場合、初期給付で2.5万円を受け取れたとしても、1泊2日で受け取れる給付金1万円との差は1.5万円。

小銭である

保険加入の目的は、長期入院などでの治療費や収入減に備えるためであり、こんな小銭のためではない。

目先の小銭のために割高な保険料を負担する必要はないと考える。

年齢や性別によっても異なるが、初期入院給付型は、通常形に比べ毎月300円、400円程度高いことが多い。

300円だとして、年間3,600円、10年で3.6万円。20年で7.2万円だ。

20年間で1泊2日の入院を5回(都度1.5万円のプラス×5回=7.5万円)する必要があり、正直メリットはないような気がする。

また、5日を超えるような入院となれば、初期入院給付型でも通常型でも「その日数分」を受け取れる。

つまり、長期入院時にはこの両者に違いはない。

その点からも割高な初期入院給付型を選ぶ理由はないだろう。

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

弱点2 女性サポート給付金付ガン診断給付特約は面白いがメリットなし

詳しくは前シリーズ「Aプレミア」の弱点2をご参照頂きたい。(内容は本商品と同じ)

弱点3 180日ルール(退院後180日以内の入院は同一の入院として扱う)

こちらも前シリーズ「Aプレミア」の弱点3と同様。

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

この商品の弱点、こう考えろ!!(解決策)

細かい弱点はあるものの、致命的なものはない。

本商品の良し悪しは、弱点1で挙げた「初期入院給付型である」という点をどう考えるか?という点だろう。

既に述べた通り、当サイトでは「必要ない」というスタンスではあるのだが、こればかりは人の好み。

やはり「短期入院でも5日分」ということに魅力を感じる人も多い。

また本商品ではオプションで「10日分」にすることも出来るので、初期給付金好きにはたまらない。

正直なところ、初期給付をつけると保険料が上がり、仮に入院して初期給付を受け取ったとしても、上がった分が戻ってくるだけの話で、お金の面ではさほどのメリットもない。

だが、プラス数百円程度の話でもあるので「まあ、好きにしたら良いんじゃないの」という感じでもある。

また、冒頭で述べた通り、本商品は三井住友海上系の代理店が担いでいるので、その関係者や、その関係者に義理がある人たち(家族や友人、先輩、後輩など)がこの商品を紹介されることも多いだろう。

そのような場面では「他社の医療保険に入る」とも言いにくいし、本商品はそこまでダメなわけでもないので、別に入っても良いと思う。

参考コラム:「お付き合い保険」の断り方と「お付き合い保険」に入るメリット

流石に「初期入院給付型なので、ちょっと入れません。」というのは、断る理由として弱すぎる。

下手をすると人間関係を崩しかねない。

デメリットはデメリットとして理解しつつ、付き合ってあげても良いのではないだろうか?

あいおいの場合、4年継続してあげれば、その後解約しても営業マンにペナルティはないので、それを目処にしても良いだろう。

なお、他社にも初期入院給付型は多くあるので、もし比較したいなら保険ショップなどで、

「短期入院に強い医療保険を」

と言えば、人気のあるものを3,4個すぐに紹介してくれるだろう。

他社の医療保険の☆評価一覧は、コチラ

商品の構成について

入院日額

3,000円~20,000円から選択可能。

日帰り入院から入院5日目まで一律5日分が受け取れる。(詳細は弱点1参照)

短期入院の保障が充実している分、他社より保険料は高め。

「30歳男性 入院日額5,000円 60日型 手術Ⅱ型 終身払」で、1,905円
※手術Ⅱ型については下記に記載

入院限度日数

30日、60日、120日から選択可能。

手術給付金

この保険は手術給付金の選択肢は二つ。

Ⅰ型
入院手術 日額の10倍(日額5,000円の場合、5万円)
外来手術 日額の5倍(同2.5万円)

Ⅱ型
入院手術 日額の20倍(日額5,000円の場合、10万円)
外来手術 日額の5倍(同2.5万円)

Ⅱ型がおおむね他社と同等という感じ。

なお、Ⅰ型、Ⅱ型共通で、以下の保障も含まれる。

放射線治療 日額の10倍(日額5,000円の場合、5万円)
集中治療室に入った場合 日額の20倍(日額5,000円の場合、10万円)  

「30歳男性 入院日額5,000円 60日型 終身払」の場合、それぞれの保険料は、

Ⅰ型 1,585円
Ⅱ型 1,905円

となっている。前述の通り、他社に比べ若干割高。(300円程度)

初期入院10日給付特則

基本プランでは、入院5日目まで一律5日分支給されるが、それを入院10日目まで一律10日分にするオプション。

「30歳男性 入院日額5,000円 60日型 手術Ⅱ型 終身払」で、+75円

筆者はそもそも「入院初期給付型」に懐疑的だが(詳細は弱点1参照)、もし

「短期入院でもまとまったお金が貰える」

ことに魅力を感じるなら、このオプションを付ければ、それが更に増える。

75円と保険料も安いので、効果を最大限にするために付けておいても良いかもしれない。

付けるべき特約!!(先進医療、八大疾病無制限)

先進医療特約

保険適用外の先進医療を受けた際、通算2,000万円までの実費を保障。

さらに、交通費、宿泊費も受け取れる。

他社ではあくまで「治療費のみ」というところが多く、交通費、宿泊費も対象になるのはグット。

そのうえ保険料は他社と同等レベル。

なお、他社では先進医療特約が10年更新になっている場合もあり、そうなると10年毎に保険料が上がってしまう。

今後、先進医療が今より一層広がれば、必然的にその支払いをする特約の保険料も値上がりする可能性が高く、出来ればずっと保険料が変わらない「終身型」の方が望ましい。

本商品の先進医療特約は終身型なので、その点でも評価できる。

先進医療特約についての詳細は以下の記事をご参照いただきたい。

先進医療特約は「終身型」を選びなさい!!

八大疾病入院無制限給付特則

通常、一回の入院日数には「上限」がある。Aプレミアでも「30日」、「60日」、「120日」から選択するが、たいていは60日を選ぶ方が多い。

しかし、そのような場合、60日を超えてしまうと日額の給付金が受取れない。

本特約は以下の8つの病気で入院した時に、その上限をなくすためのオプション。

・ガン(上皮内ガンを含む)
・心疾患
・脳血管疾患、高血圧性疾患
・大動脈瘤等
・糖尿病
・肝疾患
・腎疾患
・膵疾患

支払い限度が「無制限」になる。

保険料は「30歳男性 入院日額5,000円 60日型 手術Ⅱ型 終身払」で、+80円

入院が長期になればなるほど、仕事への影響も出てくるので医療保険の給付金はありがたい。

特に脳の病気は入院、リハビリが長くなる傾向もあり、その意味ではあると安心の特約だと言える。

この特約保険料も「30歳 男性 終身払」で+80円と安い。

内容も良いし、保険料も安いので是非付けておいた方が無難。

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。




付けても良いかも?な特約(がん診断、三大疾病、保険料免除、他)

ガン診断給付特約

がん診断給付金は、

がん(悪性新生物・上皮内ガン)・・・「診断(がんです。と言われただけで)」

をした時に受取れる。

この支払条件はおおよそ他社なみと言える。

これらの一時金を「1年に1回」を限度に何度でも受け取れる。

「30歳男性 入院日額5,000円 60日型 手術Ⅱ型 終身払」で、一時金50万円の場合、+591円

これは他社より「少し安い」水準。

細かい話になるが、このガン診断給付特約を付けると、この部分だけは他社より安いので、全体の保険料として見れば、前述の基本プランの「割高(詳細は弱点1参照)」を解消出来る可能性がある。

年齢や性別によっても異なるので何とも言えないが、「ガン診断」を付けるなら、総合的な保険料で対抗できる可能性はある。

三大疾病入院一時給付特約

三大疾病一時金は、ガン(上皮内ガンも含む)、心疾患、脳血管疾患で入院さらたとき、一時金が受け取れる。

他社の場合でも「ガン」は同じ扱いだが、心臓、脳に関しては以下のようになっている。

他社   急性心筋梗塞+脳卒中

Aプレミア 心疾患+脳血管疾患

少々分かりにくいが、他社の方が範囲が狭い(病気が限定的)で、Aプレミアの方が範囲が広い(心臓、脳の病気のほとんどを網羅)

その分、保険料は高めになっている。

「30歳男性 入院日額5,000円 60日型 手術Ⅱ型 終身払」で一時金50万円の場合、+947円

他社より100円程度高い印象。

実際のところ、急性心筋梗塞と脳卒中で、一般的なリスクはほぼカバー出来るが、「マニアックな病気」もないことはない。

その分ではAプレミアの方が安心と言えるが、これが決定打となって「この商品が良い!!」という程ではない。

新保険料払込免除特約

以下の条件に当てはまった場合、以後の保険料が免除される。

・がん(悪性新生物 *上皮内がん含む):診断

・心疾患:入院

・脳血管疾患:入院

「30歳男性 入院日額:5,000円 手術Ⅱ型 支払限度:60日 終身払」という条件で、

払込免除なし 1,905円
払込免除あり 2,315円

年齢、性別によっても異なるが、払込免除をつけると、おおよそ20%程度保険料が上がる。
(一般的に年齢が上がれば上がるほど、%も上がる)

特に今回、「上皮内がんでも免除」と、免除の条件がグレードアップしたため、本特約の保険料も全体的に上がった。

筆者の個人的な見解では医療保険の保険料そのものがそれほど高額ではないので、わざわざ別途保険料を支払ってまで「払込免除」をつける必要はないと思っているが、このあたりは個人の感覚だろう。

詳細は、「医療保険の払込免除は必要か?」をご参照頂きたい。

女性疾病給付特約

女性特有の病気、女性に多い病気、ガン(上皮内ガンを含む)による入院・手術・放射線治療をした場合に給付金が受け取れる。

入院 1日につき5,000円が上乗せされる。

手術 入院中の手術 5万円(日額の10倍) 外来手術 2.5万円(日額の5倍)

特定手術(にゅうがんによる観血切除術、再建術、子宮摘出術、卵巣摘出術) 15万円(日額の30倍)

放射線治療 5万円(日額の10倍)

が基本プランに加算して貰える。

他社と比べ、疾病の範囲も広く、入院給付以外の手術などが給付の対象となっているため、保険料は高め。

30歳女性で、日額5,000円のプランで+655円

必要性の意味で言えば、女性特有の病気だからと言って、余計にお金がかかるわけではないので、いらないと言えばいらない。

しかし、筆者の経験上、30代、40代での子宮筋腫や内膜症での支払い事例は多く、心配なら「50歳まで」などと決めて、リスクの高い期間だけカバーしておくのも手かもしれない。




抗ガン剤治療給付特約

ガン(上皮内ガンを含む)の治療を目的とした抗ガン剤治療を受けた月ごとに、10万円を受取れる。

この特約の保険料は30歳 男性で+530円

筆者は、この抗がん剤系の特約には、否定的な立場を取っている。

がんによる就業不能(働けない)に対応するのが、この特約の主旨だが、働けないリスクはがんだけではないからだ。

もっと視野を広く、就業不能全体をカバーする保険に入っておいた方が良いと思っている。

そのあたりは、

コラム:抗がん剤治療特約は付けるべきか?

にまとめてあるので、ご興味があればご一読頂きたい。

とは言え、実際のところ、抗がん剤治療は肉体的にもきつい上、経済的にも厳しいのが現実ではあるし、何より本商品の抗がん剤治療特約は「安い」

他社より、かなり割安な印象を受ける。

保険料530円だから、年間6,360円。

人生を85歳までと仮定すると、30歳からなら55年間支払う計算で、総支払は約35万円。

治療一回あたり10万円だから「4回受ければ(10万×4=40万円)」元が取れる計算。

この「回数」については、抗がん剤治療の現実を理解する必要がある。

筆者も生命保険業界が長く、多くのお客様をガンで亡くしてきたが、その経験から言えば抗がん剤治療は大別すると以下の2つに分けられる。

1 外科的手術でガンを除去したが「念のため」抗がん剤もやっておく

2 外科的手術が出来ないほど進行し、抗がん剤治療「しか」できない

1の場合、1度か2度で済むが、後者になると「毎月」、「亡くなるまでやる」という状態で、誠に辛い。

そういう意味では、後者になってしまった場合、余裕で4回を超えるだろうし、このような時こそ前述のように「収入減」が問題になるだろうから、毎回10万円はありがたい。

保険料も手ごろなので、付けておいても良いかもしれない。

もちろん、「働けない」という他のリスクもカバーした上での話ではあるが。

付ける必要なし、な特約(通院給付、がん治療通院、他)

通院給付特約

退院後の通院に対して、日額×通院日数分の給付金が受け取れる。

ここで重要なのは「通院全て」ではなく、あくまで「入院をした後の通院」であること。

風邪や、捻挫などで通院しても支払い対象にはならないので要注意。

日額が5,000円で、通院3日した場合
5,000円×3日=15,000円が受取れることになる。

保険料は「30歳男性 入院日額5,000円 60日型 手術Ⅱ型 終身払」の場合、+480円。

「通院」の保障は、あると何となく安心だが、保険料が高いのがネック。

毎月480円だと年間4,800円。10年間で4万8,000円となるが、つまりは10年間で

「10回以上通院(しかも入院した病気であることが条件)」

しないと元が取れない計算となる。

通院1回ごとに5,000円貰っても大した足しにはならないので、あってもなくてもどっちでも良いし、筆者なら付けない。

ガン治療通院給付特約

がんで所定の通院をした場合、がん通院給付金が受け取れる。

がん通院給付金の金額は、1日の日額と同額(入院日額5,000円なら、通院1回5,000円)

この特約を付加するには「重度三疾病一時金(後述)」または「がん診断一時金」を同時にセットする必要がある。

「30歳男性 入院日額:5,000円 支払限度:60日 終身払」で、このがん通院特約をつけると+400円。

通院1回ごとに5,000円貰っても大した足しにはならないので、「どっちでも良い」特約と言える。

保険料の観点からも、毎月400円だと年間4,800円。10年間で4万8,000円となるが、抗がん剤治療などは、月に6~8万円程度かかり、1日につき5,000円では保障として全く足りていない。

保険料のわりに薄味な特約だと感じる。

終身介護保障特約

「要介護2以上」になった場合、

・介護傷害年金(毎年決まった金額)
・介護傷害一時金(一度に受取れる)

が受け取れる特約。

年金は、5年確定、終身年金から選択。

一時金は、

・なし
・1倍型(年金と同額)
・2倍型(年金の2倍)
・4倍型(年金の4倍)

の4種類から選択可能。

また、「認知症で介護状態になったときに一時金が貰える」というオプションも別途用意されている。

まだ若い方には「介護」と言ってもピンと来ないだろうが、実際にそうなってしまうと大変で、各種のデータを見ると、

毎月の介護費用の平均コスト 約8万円(介護保険を利用した上での自己負担)

介護の平均期間 5年(59ヶ月)

というデータもある。

毎月8万円。年間約100万円。それが5年間。合計では500万円ということになり、これを自分の老後の貯金の中で賄うか、もしお金がなければ子供たちに面倒見てもらうしかない。

例えば、この「平均」をカバーするには、

・5年確定年金
・年金額100万(一時金 1倍型 100万円)

に加入する必要があるが、その特約保険料は、毎月3,400円となっている。

医療保険の特約としては安くはないが、要介護のリスクは75歳以上約33%となっており、つまりは高齢の3人に1人は、要支援、要介護状態になっていることになる。

リスクは高い。

とはいっても、毎月3,400円を30歳から、実際に介護のリスクが出てくる75歳まで「45年間」支払うことを考えると、その総額は184万円。

1/3の確率で介護にはなるが、なるかどうか分からないものに184万円は随分と高い買い物でもある。

「老後に向けた資産形成は自分でしっかりやる」

そう決めているなら、この特約にお金を使うこともないだろう。

また、医療保険に下手にセットにしてしまうと、医療保険を解約した時に、この介護の保障も一緒に解約しないといけない。

その点からも、仮に介護の保障に入るにしても、別途検討した方がよいかもしれない。

入院一時金給付特約

入院した、という事実だけで入院期間に関係なく一時金を受け取れる。

30歳男性 終身払 払込免除なしで、一時金10万円の場合 +860円

年間10,320円、10年間で10万円、20年間で20万、30年間で31万円支払う計算。

つまり30年の間に「3回入院(10万円×3回=30万円)」しても、マイナス1万円で、4回入院(40万円)すればプラス9万円ということ。

一時金を受け取れると言っても、それは自分で貯めたお金でしかないし、かつ入院しないと受け取れない。

自分で自分の金に「入院」という鍵をかけているようなもの。

この計算式を見て「入ろう」と思うなら、ちょっと頭が悪いかもしれない。

女性サポート給付金付ガン診断給付特約

詳細は弱点2を参照

口コミ・評判(販売側から)

・なし

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保険会社勤務、代理店勤務の方でも、販売現場の情報や、当サイトで指摘していない弱点(デメリット)などには謝礼(amazonカード300円)をお支払い致します。

口コミ・評判(契約者から)

なし

検討した方がいい他社商品

本商品は初期給付型であるので、保険料は割高。

保険料重視なら、以下の保険会社が良いだろう。

アクサダイレクト生命 アクサダイレクトの終身医療 ★★★★☆

アフラック 医療保険EVER Prime プラス ★★★★☆

イオン・アリアンツ生命 元気パスポート ★★★★☆

オリックス生命 CURE Next/CURE Lady Next ★★★★☆

SOMPOひまわり生命 健康をサポートする医療保険 健康のお守り ★★★★☆

チューリッヒ生命 終身医療保険プレミアムZ/プレミアムZ Lady ★★★★☆

なないろ生命 なないろメディカル礎 ★★★★☆

なないろ生命 なないろセブン ★★★★☆

メットライフ生命  マイフレキシィ ★★★★☆

メディケア生命 新メディフィットA ★★★★☆

楽天生命 医療保険1095α ★★★★☆

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

他社の医療保険の☆評価一覧は、コチラ

編集後記

約款

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