この保険の弱点はここだ!フコクしんらい生命「低解約返戻金型長期定期保険」

提供会社:フコクしんらい生命

商品名:低解約返戻金型長期定期保険

この保険の弱点はここだ!!

低解約型の定期保険なのだが、定期保険と言っても100歳までの長期タイプなので、実質的にはほぼ終身保険だと思って良い。

同社には、低解約型の終身保険もあり、本商品はそれに比べて

・保険料が安い

・将来の返戻率が僅かに良い

というのがメリット。

フコクしんらい生命 NOぷろぶれむ(低解約返戻金型終身保険)★★☆☆☆

なお、低解約型とは「保険料を支払っている間」には、解約時の返戻金が低く抑えられていて(低解約)、保険料支払完了後に一気に返戻金が増える商品

詳細は以下、コラムに詳しいのでご参照頂きたい。

参考コラム:低解約返戻金型とは何か?契約者、保険会社双方のメリットとは?

契約者としては、

・100歳までの保障でも良い、と割り切れる(100歳までには死ぬ、と確信している)

・保険料支払中に解約すると大きく損をするので「絶対に解約しない」と覚悟出来る

のであれば、終身保険よりは条件は良い。

だが・・・・というところなのだが、それは後述「弱点」にて述べる。

まずは商品概要。

では弱点。




弱点1 保険料が高い

保険料が安い、将来の返戻率が良い、とは言っても、それは同社の「終身保険」に比べれば、というだけで全般的には保険料は高い。

例えば、当サイトでも評価の高いオリックス生命の低解約返戻金型終身保険「ライズ」と比較してみよう。

30歳 男性
死亡保険金 300万円
払込 60歳

・保険料
フコクしんらい生命  7,500円/月(パンフレットから抜粋)
オリックス生命    6,669円/月

・返戻率
フコクしんらい生命 65歳時 106.7%(パンフレットから抜粋)
オリックス生命   61歳時 107.5%

オリックスのライズは「いつ亡くなっても一生涯保障」される終身保険なのに対して、本商品は「100歳まで」という違いがある。

しかし、保険料はオリックスの方が安いし、将来の返戻率もオリックスが61歳時点で107.5%なのに、フコクしんらいの方は65歳まで待っても106.7%と、まるで勝負になっていない。

商品スペック、保険料、返戻率、全ての面で負けているので、これだけを見ても「入る理由はない」となる。

弱点2 100歳を超えたら大損

当然ながら、本商品は「100歳まで」の保障なので、それを超えて亡くなったら何もない。

「私には関係ない」

と思うかもしれないが、実際には男性100人に1人、女性100人、2人程度は「100歳を超える」

そして、それは今後より増えるだろう。

対応策としては、95歳くらいの時に「あれ?これ100歳超えるかも・・・・」と思ったら、その時点で解約をすれば、支払った分の大部分は戻ってくる。

そのため、現実的に「本当に100歳を超えて保険金ゼロ」になる人はほとんどいないだろうが、それでもリスクは存在する。

「だったら、余計なリスクを抱えず終身保険で良いじゃん」

というところ。




この保険の弱点、こう考えろ!!(解決策)

前項にて、他社の商品と比較してしまったので、結論としては

「この商品より良いものはいくらでもあるよね」

というのが真実。

だが、そもそも本商品はフコクしんらい生命が販売しているが、それを実際にセールスしているのは同社にも出資をしている中堅損保の共栄火災の代理店や、同社と同じグループである富国生命の営業。

共栄生命は畜産業界に強く、地盤は北海道、東北、九州などの地方。

そしてメインは損害保険なので、生保は「オマケ」で付き合いの深いお客様から相談されれば販売する、という程度だろう。

また、富国生命は昔ながらのセールスレディーが人間関係で保険を販売することが多い。

要はどちらも「人的なネットワーク、信頼関係」で保険を売っているので、そもそもコンペにもならない。

ネットの情報を見れば、本商品より良い商品は山ほど出てくるが、そもそもそんなこともしないのだろう。

また「条件が良い」とは言っても、現状、日本では超低金利が長期化しており、保険会社のメインの運用先である国債の利回りも長らく低下している。

そうなると、保険会社も「契約者からお金を預かっても増やせませんよ・・・」という状態となる。

そのため、保険料が安い、返戻率が高い、と言ったところで、その差はわずか。

であるならば「保険屋の〇〇さんにはお世話になっているから」という俗人的な理由で本商品に決めても良いのでは?とも思う。

これが、保険料が倍ほど違う、返戻率が10%も20%も違うというのであれば、人間関係より経済合理性を優先した方が良いと思うが、そこまででもないので「お付き合い」を重視するなら、別に反対はしない。

参考コラム:「お付き合い保険」の断り方と「お付き合い保険」に入るメリット

また、そもそも円建の終身保険は前述のような事情で、全般的に魅力がないので、比較するのであればドル建や、株式市場などに連動する変額保険などを検討してみても良い。

具体的な商品は文末「検討した方が良い他社商品」に掲載。

保険ショップなどに行けば、このあたりの商品の資料や設計書を一覧で出してくれる。

口コミ・評判(販売側から)

なし

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保険会社勤務、代理店勤務の方でも、販売現場の情報や、当サイトで指摘していない弱点(デメリット)などには謝礼(amazonカード300円)をお支払い致します。

口コミ・評判(契約者から)

なし

検討した方がいい他社商品

円建の低解約型なら、オリックス、マニュライフなどが強い。
もしくは、ドル建や、株などに連動する変額終身なども良いだろう。

・低解約型円建終身

オリックス生命 終身保険RISE[ライズ] ★★★★☆

マニュライフ生命 こだわり終身v2 ★★★☆☆

・ドル建終身

ジブラルタ生命 米国ドル建終身保険&米国ドル建終身保険(低解約返戻金型) ★★★★☆

ソニー生命 リビング・ベネフィット20(米ドル建生活保障・終身型) ★★★★☆

PGF生命 米国ドル建終身保険(基本タイプ) ★★★★☆

メットライフ生命 USドル建終身保険 ドルスマートS ★★★★☆

オリックス生命 米国ドル建終身保険candle(キャンドル) ★★★☆☆

ソニー生命 米国ドル建終身保険 ★★★☆☆

プルデンシャル生命 米国ドル建終身保険 ★★★☆☆

PGF生命 米国ドル建終身保険(介護タイプ) ★★★☆☆

・変額終身

ソニー生命 バリアブルライフ 変額終身保険 ★★★☆☆

プルデンシャル生命 変額保険(終身タイプ/一時払タイプ) ★★☆☆☆

マニュライフ生命 こだわり変額保険 ★★☆☆☆

参考コラム:
医療保険の検討ってどうすれば良いの?と迷ったら

『医療保険。こう考えれば、スッキリ決められる!』
をご覧いただきたい。

他社の医療保険の☆評価一覧は、コチラ

編集後記

約款