提供会社:プルデンシャル生命
商品名:米国ドル建積立利率更改型一時払終身保険
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この保険の弱点はここだ!!
極めてシンプルな商品で、保険というよりは単にドルの定期預金というイメージ。
流れとしては、こんな感じ。
① ドカッとお金を預け、その時のレートでドルに変換
② 初期費用5%を取られる
③ その後、加入時に決められた利率で運用されていく(利率は毎月1日、15日に決定)
④ 保険金は加入5年間は「一時払した保険料(ドルベース)」 or 「積立金(運用したお金)」の「多い方」が支払われる。
5年経過後は一気の保険金が増える。
⑤ 以後、決まった利率での運用が継続する
プルデンシャルの知人に聞くと「結構売れている」らしい。
昨今ではアメリカ国債の高い利回りを背景として、強気の予定利率を設定しているらしく、そのため1億、2億というような大きな金額の契約も多いとのこと。
加入する方も、別に保険目的ではなく、「資産のドル化」が目的。
同社のライフプランナーは伝統的に「ドルを買った方が良い!!」ということを説く「通貨分散トーク」が得意なので、この手の商品ならお手の物だろう。
以上、商品概要。
では、弱点。
弱点1 初期手数料を取られる
本商品では、加入時に初期手数料として預けたお金の5%が取られる。
要は預けた瞬間に資産が95%に「目減り」していることになる。
他社の同種の類似商品では初期手数料が「かからない」ものも多いので、初期手数料を「取られるか」、「取られれないか」は契約者にとっては大きい。
本件について、後述「この保険の弱点、こう考えろ!!」に考察したい。
弱点2 やり過ぎ注意
プルデンシャルと言えば「ドル建て」というくらい同社はドル建商品に傾倒している。
流石アメリカ系の保険会社。
全社を挙げて「ドル」を売りまくる。
別に非難しているわけではない。
もう10年近くゼロ金利、マイナス金利を続けている日本円に比べ「預けておくだけで増える」というドル商品は契約者にとっては魅力的にうつるだろうから、それに投資をするのは自然なことだろう。
ただ「やり過ぎ」には気をつけて欲しい。
どうもこの会社の営業マン(ライフプランナー)は保険料を取りすぎる傾向が強い。
もちろん、ちゃんとした人も沢山いるが、中には「ドルの予想屋」みたいな人もいて、
・日本なんて将来絶対ダメになる!!
・世界の中心はアメリカ!!
・軍事もITも全部アメリカじゃないか!!
というようなアメリカ覇権主義のような主張で「資産のドル化」を強気で言ってくる。
もう保険屋なのか、為替屋なのかよく分からないが、筆者の保険見直し相談などでも
「長期間解約出来ないドルの商品に入りすぎた」
というような人が結構来られて、証券を見るとだいたいこの会社であることが多い(あとメットライフも多い)
日本がダメになるのも、アメリカが強いのもある程度は「その通り」なのだが、かと言って我々は日本円で生活しているわけで、「やる過ぎ」てしまった挙げ句、日々の生活が苦しくなってしまうのでは本末転倒とも言える。
あくまで余裕がある範囲でやることをオススメする。
本商品の場合、一時払なので「10年間は預けっぱなしでも絶対大丈夫!!」と自信をもてる程度の金額にしておいた方が良いだろう。
この保険の弱点、こう考えろ!!(解決策)
弱点1で述べた通り、本商品は「初期手数料」がある。
他社商品では「初期手数料がない」ものもあるので、これは明確な弱点と言える。
だが、一概に弱点とも言い切れない面があるのだ。
と言うのも、この手のドル建一時払商品には、以下のような法則がある。
・初期手数料「あり」タイプ → 予定利率が「高め」に設定されている
・初期手数料「なし」タイプ → 予定利率が「低め」に設定されている
つまり、初期手数料がある場合、スタート時に損をするが、その後、高い利率が続くのだが、対して初期手数料がない場合、当初から予定利率が低めに設定されているため、それがずっと継続してしまう。
予定利率が同じであれば、当然、初期手数料が「ない」方が良いに決まっているのだが、予定利率が異なるため、一概に初期手数料があるからダメ、ないから良いとも言い切れない。
結局のところ、各社の設計書を並べてみて
「10年後、15年後に返戻率が何%なのか?」
ということを比較してみるしかない。
筆者の経験則で言えば、10年以上預けるなら、初期手数料を取られるタイプ(高利率)の方が増えることが多い。
そのことを念頭に置いて、各社の見積もりを比較してみると良いだろう。
まずプルデンシャルのライフプランナーから提案された設計書を手に保険ショップなどを訪問し
「これと似たような商品の設計書が欲しい」
と言えば、数社の設計書を出してくれる。
なお、本商品のような「一時払」は、原則、各社の利率は毎月1日と15日に変動する。
例えば12/1に4.0%であれば、12/1から12/14までの申込みにはそれが適用され、12/15に3.8%であれば、月末まではそれが適用されるという具合。
そのため、入るタイミングによっても利率が変わるので、比較検討するなら短期間のうちに各社の設計を集めた方が良いかと思う。
同社のライフプランナーと深い付き合いがあるなら、数字が多少負けていても入ってあげれば良いが、そうでないなら返戻率が高い方を選んだ方が良い。
参考コラム:「お付き合い保険」の断り方と「お付き合い保険」に入るメリット
仮に1,000万円あずけて、将来の返戻率が1%違うのであれば、10万円の差となる。
義理人情で返戻率が低い方に入るのは、言い換えてみればその10万円を目の前のライフプランナーに「差し上げる」のと同じ。
本商品の目的は「資産運用」なのだから、そのあたりは冷徹に検討するべき。
口コミ・評判(販売側から)
ドル高ではあるが、利率が高いため結構売れている。法人などでも1億円、2億円などの円を「ドル化」するような案件が多い。
また一時払で、月払のようにずっと支払う必要がないので、「余ってるお金があったら預けた方がお得ですよ」という感じで、セールス出来るので楽。
だが、保険的な機能はほとんどないので、自分でも一体何を売っているのか?と思うことも多い。
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口コミ・評判(契約者から)
なし
検討した方がいい他社商品
T&Dフィナンシャル生命 みんなにやさしい年金保険 ★★★☆☆
T&Dフィナンシャル生命 ファイブテン・ワールド2 ★★★☆☆
ニッセイウェルス生命 つみたてねんきん2 ★★★☆☆
別名:ニッセイウェルス定額年金 外貨建・円積立型、みらいの笑顔、夢のつみたてねんきん
編集後記