この保険の弱点はここだ!楽天生命「スーパー定期保険」

提供会社:楽天生命

商品名:スーパー定期保険

この保険の弱点はここだ!!

楽天には定期保険の商品としては、この「スーパー定期保険」と「(ただの)定期保険」の2つがある。

「定期保険」の超分析はコチラ

「(ただの)定期保険」は保険料が高く、全くやる気がないが、このスーパーの方はなかなか面白い。

特徴は1年更新。

毎年更新をしていく保険で、年齢に応じて保険料が上がっていく。

但し、毎年上がるわけではなく、保険料は以下のように20歳~24歳、25歳~29歳などと、「5歳刻み」になっている。

この保険料に工夫があり、マーケティングを良く考えている。

そのあたりを解説していきたい。




弱点1 一瞬安いが、長い目で見れば微妙

「1年更新」そして「その保険料が5歳刻みで変わる」という独特な制度を持つ本商品だが、同じような定期保険を持つライバル他社では

10年更新(10年間は保険料が同じ)

が基本となっている。

この方針の違いが保険料にどのように反映されるのか?

まずは、各社との保険料を比較する。

ここでは「30代 男性 死亡保障1,000万円」を1歳刻みで見てみよう。

30歳と35歳ではメディケアのメディフィットに負けているが、他の年齢では「最も安い」という位置をキープしている。

なお、チューリッヒの定期保険には「非喫煙優良体型割引」と言う制度があり、

・タバコを吸わない
・血圧に異常がない(上が129mmHg以下、下が84mmHg以下)

という点をクリアすれば割引が受けられる。

そのため30歳と35歳ではメディケアよりも更に「安い」ということになるが、これはあくまで「条件をクリア出来れば」という前提条件が付くため、全員に当てはまるわけではない。

そのため参考データという程度で見て頂きたい。

この表を見る限り、楽天生命のスーパー定期には非常に競争力がありそうだが、この安さは

「見た目」に過ぎない。

というのは、ライバル各社の商品は、保険料が10年間変わらのに対して、楽天の場合、30歳、35歳、40歳などの「保険料が上がるポイント」を頻繁に通ることになり、その都度保険料が上がる。

例えば34歳の男性では、加入10年で保険料は以下のように上がっていく。

34歳     980円(年間11,760円)
35歳~39歳 1,220円(年間14,640円)
40歳~44歳 1,770円(年間21,240円)

10年分を合計すると、169,920円。毎月に馴らすと毎月の保険料は1,416円となる。

先ほどの表をもう一度見てみよう。

34歳の保険料を見ると、1,416円より高いのはチューリッヒの標準体とオリックスのブリッジくらい。

つまり、他社と同じ「保障期間10年」という観点に立てば「別に安い商品ではない」ということになる。

生命保険は一度入ると、何となくそのまま入りっぱなしになってしまい、

いつのまにか更新されていた・・・

ということが多い。

そのため「頻繁に更新が来る」という点は気をつけた方が良いだろう。

見た目の安さに惑わされず「いつまで続けるのか?」という点も考慮することをおススメする。

逆に「10年も必要ない」、「短期的にちゃんと見直しが出来る」という方は、本商品は「とりあえず」保険料は安いので、良い選択肢になるのではないか?

別段、嫌味ではなく「保険料を安く見せるテクニック」として、この商品は良く考えられていると思う。




弱点2 高額割引制度がない

保険商品には「高額割引」という制度がある。

例えば死亡時の保障が1,000万円で、その保険料が毎月1,000円だとする。

この保障を倍の2,000万円にした場合、保険料も倍の2,000円となりそうだが、ここに「高額割引」がきく。

要は「量が多くなれば、その分、少し値引きます」というもので、本来2,000円の保険料が1,900円、1,800円くらいに下がるのである。

この「割引率」は保険会社によって異なる。

大きく値引くところもあれば、全く引かないところもある。

そして、楽天生命のスーパー定期では、この割引が

一切ない

そのため、他社と比較して、死亡保障1,000万円では競争力があるが(弱点1のようなデメリットはあるものの)、2,000万円になると急に弱くなる。

実際の保険料を見てみよう。

-死亡保障 1,000万円の各社比較

-死亡保障 2,000万円の各社比較

楽天生命 スーパー定期の30歳男性の保険料は1,000万円で980円、2,000万円で1,960円と「2倍」となっている。

保障が倍になれば、それに比例して保険料も倍になるため「割引がない」ということ。

対して、メディケア(30歳 男性)では、

1,000万円 977円 → 2,000万円 1,704円と13%程度の割引がきいており、SBI(30歳 男性)においても、

1,000万円 990円 → 2,000万円 1,850円と6.5%程度の割引がきいている。

そのため、保障金額が1,000万円くらいであればライバルに対して良い勝負をするが、保障金額が増えると存在感が薄くなる。

2,000万円程度の保障が必要な方にとっては、「そもそも高い」&弱点1で述べた「頻繁に保険料がアップする」という二重苦となるので、選択肢からは外れるのではないだろうか?




弱点3 保障金額が1,000万円から&500万円刻み

商品の設定として、最低保障金額1,000万円からとなっている。

これに対して、他社では500万円から入れるところが多い。

独身者などは「葬式代として500万円で十分」と考える人も多いので、これはデメリット。

また、保障金額はも1,000万円から500万円刻み(1,500、2,000、2,500など)でしか選べない。

これも他社では100万円刻みで自由に設定できる場合が多い。

どちらも「選択肢が少ない」という点では弱点と言えるだろう。

商品の構成について

加入年齢:20歳~80歳

保障金額:1,000万円から5,000万円まで、500万円刻みで選択可能

契約は1年更新で、保険料は30歳、35歳など「5歳刻み」でアップする。
(但し、70歳以上は1歳刻みで保険料が上がる)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。