この保険の弱点はここだ!ジブラルタ生命「米国ドル建終身保険&米国ドル建終身保険(低解約返戻金型)」

提供会社:ジブラルタ生命

商品名:米国ドル建終身保険
米国ドル建終身保険(低解約返戻金型)

この保険の弱点はここだ!!

参考コラム:
ドル建商品の検討ってどうすればいいか?悩んだら
『ドル建商品の比較検討はこうすれば良い!!』
をご覧ください。

2020年2月現在、ドル建終身保険の選択肢として、本商品は有力な選択肢だろう。

保険料、返戻率ともにトップレベル。

商品群としては、

米国ドル建終身保険(便宜上「普通のドル建終身保険」と呼ぶ)
米国ドル建終身保険(低解約返戻金型)

の2種類があるが、ほんとど同じ内容なので、ここでは同一に解説する。

この両者の違いは2つある。

1 「低解約型」か、「そうでないか」ということ

2 「低解約型」には「特定疾病保障終身保険特約」が付けられること
(普通のドル建終身保険には付けられない)

まず、1。

低解約型とは、保険料を支払っている期間、解約返戻金が低く抑えられているということ。

上の図を見て頂くと分かりやすい。

普通のドル建終身保険は返戻金がよどみなく伸びていくが、低解約返戻型は当初は返戻率が低く抑えられている。

しかし、保険料払込期間を終えると一気に増えて、普通のドル建終身保険の返戻率を超える。

両者を比較すると、こんな感じ。

・普通のドル建終身保険  

-いつ解約しても、そこそこの返戻率がある(途中解約に強い)

・低解約返戻金型ドル建終身保険

-途中で解約すると大損
-保険料は普通のドル建終身と比較して「少しだけ安い」
-払込期間終了後、返戻率が「一気」に増える

低解約返戻金型は、保険会社からすると途中解約のハードルが高い(大損してしまうため)ので、「解約されるリスク」が低いと言える。

そのため、腰を据えて運用が行える。

その見返りが、「ちょっとだけ保険料が安い」ことと「払込後に一気に保険料が増える」という点。

要するに、

「途中で解約しない、と覚悟を決められるのであれば低解約型の方が良い」

ということになる。

以上が「普通」と「低解約型」の違いである。

あくまで筆者の感覚だが、実際、この2つを並べると、ほとんどの方が低解約型を選ぶ。

やはり、保険料が安い上、将来返戻率が大きく上がることが魅力なのだろう。

次に2の解説。

「普通」のドル建終身保険には、特定疾病保障終身保険特約が付けられないが、「低解約返戻金型」の方には付けられる。

通常の保険だと死亡か高度障害でしか支払い対象にならないが、特定疾病保障終身保険特約を付けておくと、対象範囲が広がり、

・がんと診断された時

・脳卒中、心筋梗塞で「手術」 or 「60日以上の労働制限が必要と判断された時」

にも保険金が支払われる。

要は支払い対象の「拡張パック」のようなもの。

実際の入り方としては、

死亡・高度障害         3万ドル
死亡・高度障害・特定疾病    2万ドル
    (がん、脳卒中、心筋梗塞)

というような形で、それぞれ用途に合わせて金額を分けて入る。

話を整理すると、本商品の構成としては、以下の3つが考えられる。

1 普通のドル建終身

2 低解約型のドル建終身

3 低解約型のドル建終身、一部を特定疾病保障対応にする

それぞれのパターンを「30歳 男性 10年払込」のケースで見てみよう。

30歳 男性の保険料例 5万ドル 10年払込

10年払込とは、その名の通り、「支払いが10年で終わる」払い方。

10年間という短期間にギュッと支払ってしまって、その後運用フェーズに入る。

これがもっとも投資効果が高いので、今回はこの条件で3パターンを比較した。

まず普通のドル建終身。保険料155.75ドル、70歳の時の返戻率は177.8%。

これを低解約型にすると、保険料は148.45ドルと7ドル弱下がるが、返戻率は逆に5%程度上がって182.7%となる。

この低解約型の5万ドルの保障のうち3万ドルを「特定疾病特約」に換えると、保険料は176.15ドルと28ドル近く上がり、返戻率は10%程度低下する。

投資効果で見れば「低解約型」が一番良いのだが、そこにがん、脳卒中、心筋梗塞の特約(オプション)を付けると、

「保障内容が良くなった分」

保険料も上がり、投資効果も下がるということが分かる。

以上、少々長くなったが商品説明を終える。

では弱点の解説に移ろう。

 

参考コラム:
ドル建商品の検討ってどうすればいいか?悩んだら
『ドル建商品の比較検討はこうすれば良い!!』
をご覧ください。

各社の外貨建終身保険の☆評価一覧は、コチラ




弱点1 為替リスク。多少余裕をもって

「ドル建」なのだから当たり前だが、為替リスクがある。

払う時、保険金や、将来返戻金を受け取る時。

全てにおいて為替リスクが影響し、極端な円高(1ドル80円など)の場合だと、円換算のお金はかなり減る。

1ドル120円と、1ドル80円では、受け取れるお金は1.5倍も変わることになるが、この点は本商品に限らず、ドル建商品の宿命的な弱点である。

リスクの回避方法としては、仮に円高(1ドル80円)などの場合、

ひとまずはドルで貰っておく

という手がある。

例えば、この保険に入っていた人が亡くなった。保険金は5万ドル。

しかしタイミング悪く、超円高で1ドルのレートが80円だった。

このまま保険金を受け取ると、円換算の保険金は400万円(5万ドル×80円)

もし、これが円安(1ドル120円)であれば、600万円になった計算で、為替の影響で200万円も金額が変わってくることになる。

であれば、まずは5万ドルはそのままドルで受け取っておいて、手元にドル預金としてもっておく。

あとは、為替が回復した時に円に換えれば良い。

つまり「時間をかけること」である程度為替リスクは除くことが出来る。

逆に、どうしてもすぐにドルを円に換えないといけないような状況であれば、時間をかけて為替の回復を待つことが出来ず、泣く泣く低いレートでの円換算を余儀なくされてしまう。

そのため、ドル建をやるのであれば、円もそれなりに手元に持っていた方が良い。

円とドル。

バランス良く持っていれば、円高、円安、どちらでも対応できる。

ドル建商品は高い返戻率が魅力ではあるが、「ドル一本賭け」のようなことはせずに、為替の「ご機嫌」に負けないために、円資産もしっかり貯めておいた方が良いだろう。




弱点2 低解約型は途中解約が事実上出来ない。やり過ぎ注意!!

弱点と言うか、注意喚起になってしまうが、この商品。

たまに「やり過ぎて困ってしまう人」がいる。

特に10年短期、しかも低解約型で払い込む場合、

10年で終わるということが何となく気楽

・短期で払い込んだ方が将来の返戻率も高くなる

ということから、ちょっと無理してでも多めの保険料を設定してしまうことがある。

自分で決めることもあれば、営業マンに上手く誘導されてしまうこともあるだろう。

数年が経って、子供が生まれたり、転職して収入が減ったりして、

「やり過ぎた・・・」

と後悔しても、無理をしてでも続けるしかない。(特に低解約型の場合)

筆者も過去、何人か同じような相談を受けたことがあるが、

「頑張るしかないね」

というアドバイスしか出来ない。

保険は息の長い商品。

また人生は途中でどんなトラブルがあるか、分からない。

本商品は確かに返戻率も高く、その点は魅力があるが、低解約型に関しては、「途中で解約できない・換金できない」というデメリットもある。

だからこそ、保険料の設定はあまり無理をせずに、身の丈にあったくらいが一番良い。




弱点3 特定疾病保障終身保険特約の良し悪し

死亡だけでなく、がんと診断されたり、脳卒中、心筋梗塞で手術を受けたり、働けなくなった時に一時金を受け取れる特定疾病保障終身保険特約。

個人的には良い保障だと思う。

販売の現場では、掛け捨てのがん保険の代用として提案されることが多い。

こんな感じのトーク。

「がん保険は基本掛け捨て。がんになれば手厚いが、がんにならなければお金を捨てることになる。」

「こちら(特定疾病)であれば、がんになれば一時金を受け取れ、がんにならなくても死亡時に保険金として受け取れる。」

がんは日本人の2人に1人が罹患するが、逆の言い方をすれば2人に1人は「がんにならない」

言い換えればがん保険に入っていて得をするのは、半分で、もう半分はただ単に保険料を捨てただけということになる。

だったら、この特定疾病で「お金が貯まりつつ」かつ「がんの保障もある」方が良いように思える。

が、これは正解でもあり、不正解でもある。

先ほどの保険料を改めて見てみよう。

30歳 男性の保険料例 5万ドル 10年払込

ただの低解約型のドル建終身保険 5万ドルの保険料が148.45ドル。

それを「3万ドル分だけ」特定疾病対応に換えると、保険料は176.15ドルに上がる。

その差額、27.7ドル分の保険料は、以下の権利(オプション)を得るために払う「上乗せ分」と言える。

・がんと診断された時に3万ドルを受け取れる

・脳卒中、心筋梗塞で手術 or 60日以上の労働制限の時に3万ドル受け取れる

注:期間中、どれか1回だけ。二重、三重で受け取ることは出来ない。

・これらに該当しない場合、死亡時に3万ドル

この場合、保険料は10年間の短期で払う条件なので、27.7ドル/月の10年分は3324ドル。

日本円にして約35万円程度(1ドル110円換算)

分かりやすく言えば、先の保障を得るために35万円を「余計に払う」わけだ。

しかし、これらの病気を経験せずに死亡した場合、ただ単に死亡保険金を受け取れるだけなので、

何のオプションもつけない低解約型のドル建終身(保険料148.45ドル)と何も変わらない

つまり、35万円分は本当に「余計に支払った」だけ、ということになる。

その点、「がんにならない時でも損ではない」という説明はやや不正確で、実際には余計なコストはかかっている。

だが、仮に、がんで3万ドル(330万円)を受け取るような保険に「ドル建終身とは別に加入」したとすると、実際のところ毎月の保険料はそれほど安くはない。

年齢、性別にもよるが毎月3000円~5000円程度の保険料が必要で、トータルの保険料は優に100万円を超えるだろう。

こちらも、がんになればお得、ならなければお金を捨てることになるので、

・ドル建終身に特定疾病を付ける 

のと、

・別でがん、脳卒中、心筋梗塞の保障に入る

のでは、やはり前者(特定疾病)の方がコストが安いということになる。

実に回りくどい言い方をしたが、筆者としては特定疾病特約を使って、がん、脳卒中、心筋梗塞への備えをしておくことは「あり」だと思う。

ただし、その3つを経験せずに死亡した時には、そのための上乗せ保険料は無駄になるので、その点だけは理解した方が良い。

 

参考コラム:
ドル建商品の検討ってどうすればいいか?悩んだら
『ドル建商品の比較検討はこうすれば良い!!』
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