この保険の弱点はここだ!JA共済「そなエール(特定重度疾病共済)」

提供会社:JA共済

商品名:そなエール(特定重度疾病共済)

この保険の弱点はここだ!!

8大疾病一時金について解説しています。本文とともに参考にして下さい!!

本商品、Uさんからの情報提供にて執筆している。(Uさん、ありがとうございます。)

長いこと保険業界にいるので、保険会社各社の新商品などの情報は耳に入ってくるが、「共済系」というのちょっと別世界と言うか、各共済が自己販売しかしていないため、代理店などで扱っていない。

そのため、なかなか見る機会がないのだが、共済はその性質上、「利益を追求していない」ため、良い商品が多い。

本商品も率直に「良品」だと感じる。

但し、保障内容と比較して保険料は安いものの、一生涯の保障ではない(終身型がない)、給付回数が限られている、などなど弱点も多い。

そのため使い方次第、もっと言えば「人を選ぶかな?」という気がしていて、そのため3つ星評価とした。

まずは商品の概要から。

本商品は、大分類としては医療保険。更に小分類として「一時金タイプ」というものに分類される。

一時金とは「がんになったら」とか「〇〇の病院で手術をしたら」など、病気ごとに給付の条件が決まっていて、それに該当すれば100万円などのまとまったお金を貰えるタイプの保険で、古くは医療保険のオプションで「がん診断一時金」更に範囲を広げた「3大疾病一時金」などからスタートしている。

昨今、入院が短期化しているため、昔は「大病」とされ、数ヶ月は入院するような病気でも、ほとんど2週間程度で退院することが多い。

従来の医療保険は「1日入院したらいくら(5,000円/日など)」というタイプが多いので、「入院期間の短期間=給付金が減る」ということになる。(逆に入院が長引けば多くの給付金が受け取れる)

そのため、入院期間に関係なく、かつ契約者が自由に使える「一時金」というものが流行っているのだが、最近では、がんや三大疾病(がん、心臓、脳)だけでなく、更に範囲を広げた8大疾病、7大疾病などを対象にした「一時金タイプ」の保険が出てきている。

これらの商品は医療保険のオプション(特約)ではなく、それ単体で商品として独立されており、本商品もその系譜の中の一つということになる。

保障内容は以下の通り。

1 がん
診断のみ(医師から「がんです」と言われればOK)

2 心・血管疾患
急性心筋梗塞 入院 or 手術
それ以外の心・血管疾患 20日以上の入院 or 手術

3 脳血管疾患
脳卒中 入院 or 手術
脳卒中以外の脳血管疾患 20日以上の入院 or 手術

4 糖尿病
インスリン治療6ヵ月以上継続

5 肝硬変
病理組織学的初見、もしくは画像、血液検査所見により医師が「肝硬変です」と診断した場合

6 慢性じん不全
永続的な人工透析
腎臓移植

7 慢性膵炎
手術を受けた時

以上、7つのケースで一時金が支払われる。

ライバル商品と比較すると、保障内容としては良い。

なお、8大(もしくは7大)疾病一時金系の商品としては、当サイトでは以下の商品群を既に解説しているが、この中で本商品より保障内容が良いのはネオファーストのネオdeからだエールくらい。

朝日生命 スマイルセブンSuper

なないろ生命 なないろセブン ★★★★☆

ネオファースト生命 ネオdeからだエール ★★★☆☆

メディケア生命 メディフィットプラス ★★★☆☆

ネオファーストでは、8つの病気で「入院すれば(1日でも)」受け取れるという極めてシンプルな内容であり、その点、本商品では慢性じん不全で「永続的な人工透析」、糖尿病で「6ヵ月以上のインスリン治療」とあるので、「入院だけ」よりは条件が厳しい。注:但し、詳しくは弱点2で後述するが、本商品は給付回数が各分野(がん、心臓、脳、その他)で1回きりであり、その点、他社より大きく劣る。そのため一概に「良い」とは言えないのだが、「条件」だけを見れば良い。

ただ、ネオファーストの方は3年更新という制度で、原則的にはその都度、保険料が上がる(健康年齢という概念があり、年齢の割に健康であれば保険料がディスカウントされるという仕組みがあるにはあるが)

本商品は、保障内容でネオファーストには劣るものの、他商品と比較すると「支払い条件は良い方(もしくは同等)かな?」という印象。

但し、上記で列記した朝日生命、なないろ生命、メディケア生命などには、一度入れば一生涯保障が続く「終身型」というものがあるのに対し、本商品では「50歳まで」、「55歳まで」、「60歳まで」、「65歳まで」、「70歳まで」、「75歳まで」、「80歳まで」という期間を限定したものしか用意されていない。

このあたりが弱点に直結する。

弱点1 「その先」をどうするか?

結局のところ「ケツ(ゴール)」が決まっているので、その先をどうするか?という点が問題になる。

考え方としては「その時に考える」というのも、立派な解決策である。

民間の医療保険は、あくまで公的な医療保険制度を「補助」するものであり、公的な医療保険も長い目で見れば制度が変わる。

今から数十年後にどうなっているか?など、現時点では予測出来ず、つまりはその時に民間の医療保険にどんな商品があるのかということも分からない。

「だったら今は安い保険入っておいて、契約が満期になった時に考えれば良いよ」

それも潔いと思うし、筆者個人の考え方もそれに近い。

その時までに、自分でちゃんと貯蓄をしておけば、何かあっても貯金で賄える。

であるならば、そもそも医療保険自体「必要ない」という意見もある。

若いうち、金が貯まるまで。その「間」を繋ぐのであれば、本商品は良い。

例えば30歳男性で一時金100万円の場合、50歳までで629円、60歳までで1,006円と、これは競合他社と比較しても抜群に安いので、

「50歳(60歳)までにちゃんとお金を貯めて、何かあっても医療保険なんて必要としない筋肉質な家計を作る」

もしくは

「50歳(60歳)までに、どうせ保険も見直すだろうから、今は安いもので良い」

そのような考え方も「あり」だろう。

だが、往々にして人生は思い通りにはいかない。

結局のところ、これらの考え方が「問題を先延ばしにしているだけ」というのも事実で、ここには2つのリスクがともなう。

1 お金が貯まらなかったらどうするの?

2 途中で大病(がんなど)をして、他の保険に入れなかったらどうするの?
 注:特に一度でもがんを経験してしまうと、入れる保険はほとんどない。

この2つが同時に起こってしまった時が痛い。

「まとまった貯金もない」、「他の保険にも入れない」となると、かなり心細い。

これから病気のリスクが増えてくる50歳や60歳になって「無保険」で放り出されるようなもので、これはちょっと怖いな、とも思う。

「だったら最長の80歳まで入っておけば良いのでは?」

という選択肢も出てくるが、そうなると保険料も上がる(30歳男性、一時金100万円で2,261円/月)ので、

だったら、多少高くても他社の終身型に入っておけば?

ということにもなる。

あくまで一例だが、7大疾病で一時金を受け取れるなないろ生命の場合、30歳男性、100万円で保険料は終身型で2,249円となっており、本商品とそれほど変わらない(だが、保障内容はなないろ生命の方が落ちる)

そして、確率論的には、男性の6割、女性の8割は「80歳を超える」ので、結構な確率で「80歳で保険が切れる」という状況になる。

これもあまり良くない。

だが、筆者は先にも述べた通り「とりあえず今だけ」という考え方でも良いとは思っている。

将来金が貯まらないことも、健康を害して他の保険に入れない、そんなリスクも確かにあるが、そんなことを今考えても仕方がない。

先延ばして良いリスクは先延ばして、とりあえず今は安く、良質の保障を用意する。

これも合理的ではないか?

ただ、これも人による。

冒頭「この商品は人を選ぶかな」と述べたのは、このような観点から。

いずれにせよ、終身型という選択肢がない、というのは明確な弱点だろう。

弱点2 給付が1回のみ

これも分かりやすい弱点。

「がん」、「心・血管疾患」、「脳血管疾患」、「その他(糖尿病、肝硬変など)」の4分野で、それぞれ1回、計4回までしか給付されない。

対して、他社では「上限なし」となっている。

この条件があるために保険料が安いという部分が大きいだろう。

2回目以降、再発や転移で給付がないのは、結構痛い。

特にがんなどは、初回は「切って終わり」なことが多いが、再発、転移などをした2回目以降は、がんが発生した場所などにより「切れない」ことがある。

こうなると結構大変で、抗がん剤などに頼って、長期の闘病をすることになる。

一時金は、このような場面でこそ「助かる」のだが、本商品ではそれがない。

だが、その分、保険料も安いので、ここはトレードオフ(安い分、仕方ない)かな、という気もする。要は使い方次第。

例えば、一時金200万円とか、300万円とか、ある程度まとまった金額、つまり他社で一時金100万円を受け取れるプランに入る代わりに、その2倍、3倍の給付金をあらかじめ設定しておくという手がある。

本商品は保険料が安いので、それでも割安な保険料で入れる。

このようにしておけば「1回しか」受け取れないものの、その時点で、他社の2回分、3回分を受け取っているので、その後、再発・転移などをしても「もう貰ってるから」と納得できる。

また、実際には再発・転移する可能性はそこまで高くはないので、他社では「実際に2回ならないと貰えない」のが、本商品では1回で「2回分貰える」ということにもなる。

30歳男性で、一時金を200万円にした場合、50歳満了で1,258円/月、60歳満了で2,012円/月なので、これくらいなら手ごろなのでは?とも感じる。

弱点3 先進医療特約がない

個人的にはこっちの方が痛い。

本商品には特約(オプション)で、先進医療特約が用意されていない。

そのため、先進医療特約に入るには、別途医療保険などに加入する必要がある。

そうなると、そちらの保険料もかかる。

本商品のような「一時金系」の商品を好む方は「これだけで良い」という人も多い。

小さな病気であれば、3割負担+高額療養費制度がある保険制度で何とでもなる。大きな病気だけ対策しておけば十分

という考え方で、昨今、保険ショップなどでも流行しているトークらしい。

筆者自身は、これには賛成しておらず、

「病気って7つだけじゃない。怪我もある。いくら入院が短期化したからって長期入院がなくなったわけじゃなく、いつの時代でも本当に辛いのは長期入院。それはそれでちゃんと手当しておいた方が良い(つまり通常の医療保険や「働けない」時のための就業不能保険に入るか、もしくは、緊急事態時用の貯金を持つ。)」

と説明しているのだが、それでも「一時金だけ」という人も少なくない。

そのような場合、本商品では先進医療が付けられない。

これは結構なリスクだと思う。

先進医療特約は、保険適用外の先進医療を受けた場合、その実費を2,000万円まで出してくれるオプションだが、先進医療の分野ではがん治療などで目覚ましい発展があり、例えば美容整形の高須院長なども、がんをピンポイントで狙える重粒子治療などを受けている。

この治療法がなければ、高須院長もすでにこの世にいない、とまで言われているが、かなり高額であり、1回500万円前後かかる。

高須院長クラスなら問題はないが、一般人が500万円の治療費を出すのは、結構大変。

生きるか、死ぬかの場面で「この治療を受ければ助かるかもしれない」という選択肢があり、それを自腹なのか、保険なのか、というのは大きな違いだろう。

また、今後出てくる新しい治療法に関しても、ひっ迫する今の日本の財政状況では、すぐに保険適用とすることが出来ず「まずは先進医療枠で」なる可能性が高い。

このような「大きなリスク」に極めて安い保険用(月100円前後)で備えることが出来るのが先進医療特約。

だが、残念なことに本商品には付けることが出来ない。

別途医療保険に入るか(筆者としてはそれが無難だと思っているが)、先進医療だけを商品化しているものに入るしかない。

先進医療だけ単体で入れる保険。

SOMPOひまわり生命  Link X  coins(リンククロスコインズ)★★★☆☆

弱点4 一時金の最低金額が100万円から

これは些細な弱点。

本商品では一時金の最低金額が100万円~となっている。

他社では50万円~入れるところが多い。

ただし、本商品の場合、50歳満了や、60歳満了であれば一時金100万円でも保険料が安いし、弱点2で述べた通り、本商品は、各分野で1回しか給付されないので「まあ、100万円でも良いんじゃない?」という気はするのだが、独身者などでは「一時金は50万円くらいで良い」という方も多く、そのような方にとっては100万円はオーバースペックとなる。

弱点5 入るのが面倒・・・・

本項については、同じくJA共済の「ライフロード」という商品内にて解説しているので、そちらをご参照頂きたい。

JA共済 ライフロード 弱点1「入るのが面倒・・・・」

口コミ・評判(販売から)

なし

口コミ・評判(契約者から)

なし

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比較した方が良い商品

同種(7つ、もしくは8つの病気で一時金)が、以下の商品。

なないろ生命 なないろセブン ★★★★☆

ネオファースト生命 ネオdeからだエール ★★★☆☆
注:3年更新型

メディケア生命 メディフィットプラス ★★★☆☆

また、各社の医療保険のオプションとなる「三大疾病一時金特約」も比較対象となる。

下記に三大疾病一時金の支払い条件が良い商品を列記する。

・心疾患、脳血管疾患が対象。範囲が広い

SOMPOひまわり生命 健康をサポートする医療保険 健康のお守り ★★★★☆

三井住友海上あいおい生命 新医療保険 Aプレミア ★★★☆☆

・三大疾病一時金の特約保険料が安い

オリックス生命 新CURE ★★★★☆

編集後記:

約款