この保険の弱点はここだ!日本生命「みらいのカタチ 新3大疾病保障保険 3充マル」

提供会社:日本生命
格付け:A+(S&P)

商品名:みらいのカタチ 新3大疾病保障保険 3充マル

 

 

この商品の弱点はここだ!!

死亡と三大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)の保障をセットにした保険を、一般的には「特定疾病保険」と言うが、日本生命では「3大疾病保障保険」という名を与え、終身保険タイプと、定期タイプを用意している。

だが、内容は他社のものとほとんど同じ。

競合商品は、オリックス生命の「with」、ひまわり生命、ネオファースト生命、ソニー生命、あいおい生命あたりだが、どれと比べても日本生命のものが、ダントツで保険料が高い。

また将来の返戻率も低く、他社比較で言えばこの商品は最弱。

その点から見れば、本商品に入る意味はない。そのため星1つ評価。

特定疾病保障型の商品であれば、以下から選んだ方が無難。

オリックス生命 特定疾病保障保険With(ウィズ) ★★★☆☆

SOMPOひまわり生命 特定疾病保障保険 ★★★☆☆

ネオファースト生命 ネオdeとりお(特定疾病保障型終身保険) ★☆☆☆☆

また、特定疾病保障という保険自体の考察については、以下にまとめてあるので、これから検討される方はご一読頂きたい。

参考コラム:3大疾病の保障が付いた終身保険「特定疾病保障」は得か、損か?

なお、本商品はこれ単体でも成立するが、多くのケースでは日本生命のパッケージ型保険「みらいのカタチ」の1パーツとして扱われていることが多い。

このような場合、「全部まるっとまとめて」提案されてしまうので、パーツごとの内容と保険料を精査するのは難しいのだが、詳しく後述するが、あまり良いものではない。

弱点1 保険料が高い、将来の返戻率が低い

分かりやすい弱点。

保険料が他社比較で3割程度高く、ほとんどのケースで「総支払保険料」が「保険金」を超える。

30歳 男性
保険金 500万円
払込期間:60歳払込
保険料:16,070円/月

このケースでは、30歳に加入し、60歳まで保険料を払い込めば、一生涯保障(死亡+3大疾病の際に500万円)が続く。

だが、60歳までの総支払保険料は約578万円。

つまり、保険金である500万円を78万円を越えてしまう。

30歳という若さですらこの有様なので、これ以上年齢が上がれば、より保険料の総額は高くなるだろう。

60歳を超えた段階では、「578万円を支払って500万円しか受け取れない」ということになるので、結果論から言えば、自分で貯めておいた方が良かったということになる。

もちろん若いうちに何かあれば、500万円を受け取れるのだから、保険としての意味はある。

だが、単純に支払う保険料の総額が500万円を超えるということに関しては、「嫌だな」というのが正直なところ。

他社では総支払保険料は、保険金以下のところが多い。

一例をあげればオリックス生命のwith。

30歳 男性
保険金 500万円
払込期間:60歳払込
保険料:12,660円/月

総支払保険料は455万円と、当然、保険金500万円以下だし、日本生命の総支払保険料より100万円以上安い。

もうこれだけでも立派な「弱点(デメリット)」と言える。

弱点2 「上皮内がんで保険金の10%」はさほどのメリットではない

しかしながら、保険料が高いのには、それなりの理由もある。

がんの中でも「軽度」と位置づけられる上皮内がん。本商品はそれでも保険金の10%を支払ってくれる。

かつ、その後、死亡や3大疾病になった場合でも、先に支払った10%を相殺することなく、満額支払う。

先の例(保険金500万円)で言えば、

30歳で加入
35歳で上皮内がん  500万円✕10% 50万円受け取り
45歳でがん     500万円満額受け取り

ということになる。

このようなケースに該当すれば、実質的には保険金が550万円になる。

対して、他社の同種商品では、そもそも上皮内がんは対象外で1円も支払わない。

この点だけを捉えれば、日本生命の方が良い。

だが、それが「高い保険料に見合っているか?」と言われれば、筆者としては「違う」と思う。

先に挙げた比較でも、本商品は同種のそれと比較して、かなり高額な保険料を負担する。

オリックスに比べれば、保険金500万円の場合で、100万円以上高い保険料を払わなくてはいけない。

なるかならないか分からない上皮内がんで50万円貰うために、割高な保険料になるのであれば、

その差額を貯めておけば良い

ではないか。

その方がよっぽどメリットがある。

「他社とは、ここがちょっと違うんです。だから高いんですよ!!」

ということをアピールするために、あえて「特殊なポイント」を作るのは、国内大手生保のよくやる手ではあるが、ちょっと小手先すぎるかな、という印象。

よほどの情報弱者でなければ、こんな手には引っかからないだろう。

また、上皮内がんの多くは、胃カメラなどで切除出来て、回復も早いし、費用もさほどかからない。

別にそのタイミングで保険金を貰う必然性はないと考える。

口コミ・評判(販売側から)

・これ単体で提案することはないが、みらいカタチの構成要素として提案することが多い。死亡と3大疾病で一時金というのは、極めて分かりやすく、そのためウケが良い。
ほとんどの提案で採用される主力パーツ。

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口コミ・評判(契約者から)

・なし

 

比較した方が良い他社商品は?

オリックス生命 特定疾病保障保険With(ウィズ) ★★★☆☆

SOMPOひまわり生命 新・誰でも終身(無選択型終身保険) ★★★☆☆ 

ソニー生命 リビング・ベネフィット20(特定疾病保障型終身) ★☆☆☆☆

ネオファースト生命 ネオdeとりお(特定疾病保障型終身保険) ★☆☆☆☆

編集後記

約款