提供会社:マニュライフ生命
商品名:こだわりガン保険
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この保険の弱点はここだ!!
参考コラム:
商品の詳細に入る前に「そもそもがん保険って何?」という方は、
『保険屋の口車に乗る前に読みたい、がんと保険の真実』
をご覧いただきたい。
マニュライフ生命が販売するガン保険。
ガンの進行度に合わせてサポートするという「ステージ別保障」という考え方をとっており、他社とは少し視点の違うガン保険。
また、特約により、診断初期から緩和ケアの保障まで自由度の高い設定である。
ガン保険ではめずらしいタバコを吸わない非喫煙者割引(ノンスモーカー料率)がある。
筆者が思う弱点は、以下の3つ。
フローチャートでまるわかり!5つの質問!アナタに必要は保険はこれだ!!
参考:各社のがん保険を比較したい方には、
『がん保険 何で比較する?項目別 商品比較』
をご覧いただきたい
他社のがん保険の☆評価一覧は、コチラ
弱点1 保険料が高い
保険料は概ね「高め」
しかし、この商品は
重いがん(ステージ3、ステージ4、もしくは「脳、髄膜のがん」「リンパ腫」「白血病」など)
の時には「一時金が倍になる」という特徴がある。(但し、期間を通じて1度のみ)
他社は「どの部位のがんでも、ステージがどのレベルでも」一時金は同じだが、この商品では重症化している場合には通常の一時金の倍の給付が受けられるため、保険料が高くなるのは仕方ないところ。
そういう意味では弱点ではないが、単純に「一時金○○○万円で比較」などをすると高く感じる。
なお、がん保険にはめずらしく「非喫煙割引」がある。
これはタバコを吸わない人向けの割引制度であるが、この割引を使えば「他社と同程度」にはなる。
内容が良くて他社と同じくらいになるのであれば、先に触れたような「重いがんの時は倍」が活きてくる。
この弱点が気になるなら・・・がん保険の保険料ランキングで他社をチェック!!
弱点2 診断給付金が「2年に1回」
診断給付金は何度でも受け取れるが「2年に1回」が上限となっている。
つまり、一度がんになって給付金を受け取った場合、そこから2年間は再発、転移などでがんになっても給付は受けられないということ。
「2年に1回」は一昔前は一般的な条件だったが、最近では「1年に1回」という商品も出てきている。
保険業界が長い筆者の経験だが、再発も転移も早ければ1年程度で発生する。
そういう意味では、2年に1回よりは1年に1回の方が安心。
もちろん運悪く1年以内に発症してしまえばどちらでも同じこと(給付が受けられない)なのだが、期間は短いにこしたことはない。
この弱点が気になるなら・・・がん診断一時金、各社の支払回数一覧で他社をチェック!!
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弱点3 先進医療特約が10年更新
がんに関する先進医療を受けた際、その実費を2,000万円まで出してくれる先進医療特約だが、本商品ではこれが10年更新となっている。
他社では終身、つまり入った時の値段がずっと変わらないものが多いが、10年更新では「10年毎に値段が上がる」ことになる。
現時点では先進医療を使う人は少なく、そのため保険会社への請求もそれほど多くはない。
そのような背景から、この特約の保険料は100円程度で提供されているが、今後、先進医療を使う人が増えてくれば、到底100円くらいでは提供できない。
そのため保険業界では、
「先進医療特約は今後値上がりするだろう」
と言われている。
実際、最近、オリックス生命がこの特約の保険料を大幅に上げて話題になった。
今入るなら、断然「終身型」がお勧め。一度入ってしまえば保険料が変わらないのだから。
その点、本商品は10年更新なので、これは弱点だろう。
この弱点が気になるなら・・・がん先進医療特約の一覧で他社をチェック!!
参考コラム:
商品の詳細に入る前に「そもそもがん保険って何?」という方は、
『保険屋の口車に乗る前に読みたい、がんと保険の真実』
をご覧いただきたい。
商品の構成について
メイン部分は、まとまって受け取れる一時金のみとなっている。
しかし、状況に応じて受け取れる一時金が「初期のがん」、「重いがん」、「上皮内がん」で3種類に分かれている。
ガン診断給付金100万円の場合で説明する。
1 ステージ1、ステージ2のがん 100万円(初期のがん)
2 ステージ3、ステージ4、特定がん 200万円(重いがん)
注:特定がんとは「脳、髄膜の悪性新生物」「リンパ腫」「白血病」などを指す。
3 上皮内がん 50万円(1の50%)
なお、契約年齢は、0歳~80歳までで、診断給付金は、50万円~300万円(10万円単位)の中から選択可。
保険料は一時金100万円の場合で30歳 男性 2,996円
同程度の保障の場合、他社では2,000円台以下で提供するところもあるので、やや高く感じるが、これは弱点1でも述べたように「ステージ別」での給付金額が変わるからだろう。
タバコを吸わない「非喫煙割引」が適用されると2,445円に下がるので、やや他社に近づく。
悪性新生物診断給付金
初めてガン(悪性新生物)と「診断」されたときに一時金100万円(診断給付金×100%)が受け取れる。
また、2回目以降は、悪性新生物の治療を目的として「入院」したとき、または「入院中」に100万円(診断給付金×100%)が受け取れる。支払限度は2年に1回。
なお、ステージ3・4、特定ガンと診断された場合は、+100万円(診断給付金×100%)が上乗せされる。ただし、上乗せは、保険期間を通じて1回のみ。
※特定ガンとは、「脳、髄膜の悪性新生物」「リンパ腫」「白血病」などをさす。
上皮内新生物診断給付金
初めて上皮内新生物と「診断」されたときに一時金50万円(診断給付金×50%)が受け取れる。
また、2回目以降は、上皮内新生物の治療を目的として「入院」することが条件となっている。
給付金は50万円(診断給付金×50%)で初回と同じ。支払限度は2年に1回。
なお、給付金額は、診断給付金×50%と100万円のいずれか低い金額(25万円~100万円)というルールがあり、例えば一時金300万円に加入していて、上皮内がんになっても50%の150万円ではなく、100万円に減額される。
ガン克服サポート給付金
ステージⅢ・Ⅳ、特定ガンの悪性新生物と診断されてから、5年経過時に生存しているときに50万円(診断給付金×50%)が受け取れる。
実際にこの状況になれば50万円を受け取れて嬉しいだろうが「5年」はかなり長い。
また、5年経過しているということは、かなり良好ということなので、いわゆる「お小遣い」のようなものだろう。
治療に使うわけでもないので、別になくても良いのでは?と感じるが、メインの契約の中に含まれている。
こんな余計なものを入れずに、もっと保険料を下げた方が良いと思うのだが。
フローチャートでまるわかり!5つの質問!アナタに必要は保険はこれだ!!
非喫煙者保険料率(ノンスモーカー料率)
タバコを吸わない方(過去1年以内に喫煙していない)は、ノンスモーカー料率が適用され、保険料が割安となる。
保険料の割引は次の通り。各保険料の下部の( )部分が通常の保険料。
男性は2割程度だが、女性は4割近い値引きとなっている。
参考:各社のがん保険を比較したい方には、
『がん保険 何で比較する?項目別 商品比較』
をご覧いただきたい
他社のがん保険の☆評価一覧は、コチラ
オプション(特約)は7種類
ガン入院特約
ガン(上皮内新生物・悪性新生物)により入院した場合、1日につき10,000円が受け取れる。
給付金日額は、5,000円~20,000円の範囲で設定可能。
給付金日額10,000円、非喫煙者の保険料は、
30歳男性で550円(800円)
30歳女性で410円(800円)
※( )内は、非喫煙が適用されない場合の標準の保険料
入院期間が短くなってきているとは言え、白血病などの厄介ながんでは、今でも入院が長くなることが多い。
基本的には付けておいた方が良いだろう。
ガン通院特約
ガン入院給付金が支払われる入院をした後の退院から365日以内にガン(上皮内新生物、悪性新生物)の治療のため通院したとき、1日につき5,000円が受け取れる。
1回の入院に対して通算60日
ガン通院給付金日額は2,500円~10,000円の範囲で設定できるが、この特約を付加するには「ガン入院特約」を合わせて加入する必要がある。
その上でガン入院給付金日額×50%を上限となる。
入院1万円のプランに入っているなら、5,000円まで入れるということ。
給付金日額5,000円、非喫煙者の保険料は、
30歳男性で40円(50円)
30歳女性で35円(55円)
※()内は、標準保険料率
どこのガン保険にも通院オプションがあるが、その中でもこの特約の保険料は一際安い。
たかだ数十円なので付けておいても良いかもしれないが、とは言え、結局のところ1回通院して5,000円が受け取れるに過ぎない。
保険料も安いが、保障も薄味。
どちらでも良いが、とにかく安いので何となく付ける人が多いかもしれない。
ガン手術・放射線治療特約
ガン(上皮内新生物、悪性新生物)の治療のため、手術または放射線治療を受けたときに1回につき、10万円が受け取れる。
ガン手術・放射線治療給付金は、5万円~30万円の範囲で設定できる。
給付金額10万円、非喫煙者の保険料は、
30歳男性で210円(310円)
30歳女性で240円(340円)
※()内は、標準保険料率
他社に比べ、保険料も安く、手術はかなりの確率で受けるので、付けておいて良いだろう。
抗ガン剤治療特約
ガン(上皮内新生物、悪性新生物)の治療のため、抗がん剤治療を受けた月ごとに10万円が受け取れる。
抗がん剤治療給付金は、5万円~30万円の範囲で設定できる。
なお、通算60回が限度となる。
給付金額10万円、非喫煙者の保険料は、
30歳男性で620円(830円)
30歳女性で1,160円(1,540円)
※()内は、標準保険料率
いわゆる「がんによる就労不能」をカバーする特約。
がんの治療を長引き、抗がん剤治療を毎月受けるような場合、月のうち1週間から2週間程度を抗がん剤治療に充てるのだから当然仕事に影響する。
その収入減を補うもので有意義な特約だと思う。
他社に比べ保険料も手頃だろう。
但し、「病気によって働けない」というのは、がんだけに限ったことではない。
他にも脳系の病気で半身麻痺になったり、腎臓や肝臓の病気で働けなくなることもある。
そういう意味では、「働けない場合の専門」である「就労不能保険」の方がカバー範囲が広い。
範囲が広い分、就労不能保険の保険料は本特約に比べて割高だが、この特約では「がんで働けない場合」しか保障されないので、その点は片手落ちと言える。
「働けない」
ということを本気で考えるなら、がんだけに限定せず、是非、就労不能保険も検討して欲しい。
ガン緩和療法特約
ガン(上皮内新生物、悪性新生物)の治療のため、緩和ケアを受けた月ごとに10万円が受け取れる。
ガン緩和療養給付金は、5万円~30万円の範囲で設定できる。
なお、通算12回が限度となる。
給付金額10万円、非喫煙者の保険料は、
30歳男性で90円(100円)
30歳女性で80円(100円)
※()内は、標準保険料率
これは非常に良い特約だと感じる。
実際のところ日本人の3人に1人はがんで死ぬ。
そして、がんで亡くなる場合、最後は緩和ケアが重要になってくる。
治ることはないが、せめてQOL(生活の質:クオリティ オブ ライフ)は下げないように、という治療である。
そんな時に毎月10万円受け取れるので、治療費として使っても良いし、何かやりたいことのために使っても良い。
がん保険には「がんと闘う」というような前向きなメッセージが多く、マーケティング的にはその方が良いのかもしれないが、現実は「がんに負ける人」も多いということ。
そこに真正面に向き合った特約で、筆者としては保険会社からの新しいアプローチとして高く評価したい。
保険料も安いので、是非付けておいた方が良いだろう。
悪性新生物保険料払込免除特約
悪性新生物と診断された場合、以後の保険料が免除となる。
筆者の個人的な見解ではガン保険の保険料そのものがそれほど高額ではないので、わざわざ別途保険料を支払ってまで「払込免除」をつける必要はないと思っているが、このあたりは個人の感覚だろう。
詳細は、「医療保険の払込免除は必要か?」をご参照頂きたい。(本コラムは医療保険の払込免除にフォーカスして説明しているが、本質的には同じ話)
ちなみに、保険料は、診断給付金100万円、非喫煙者の場合、
30歳男性で94円(337円)
30歳女性で446円(1,164円)
※()内は、標準保険料率
となっており、喫煙する方で、特に女性の場合はこの免除の特約の保険料は割高となっている。払込免除を希望する場合は、他社を検討した方がいいと思う。
ガン先進医療特約
ガン(上皮内新生物・悪性新生物)を直接の原因として先進医療による療養を受けたときに、
・ガン先進医療給付金
先進医療にかかる技術料と同額(通算2,000万円が限度)
・がん先進医療一時金
療養1回につき5万円
が受け取れる。
どの年齢、性別でも一律62円。
ただし、この特約は、10年更新のため、現状のまま保険料が一律とは限らない。
今後、先進医療特約は、利用者が増えており「値上がり」が確実であるため、この特約だけにフォーカスするのであれば、今のうちに他社で安い先進医療特約に加入する方が得策。
なお、その際は「10年更新」ではなく、値段の変わらない「終身型」を選ぶこと。
また、がん保険の「先進医療特約」は、当然ながらがん治療だけに特化している。
通常の医療保険の先進医療特約でも「がんに関わるもの」はカバーされているので、もし医療保険に先進特約が付いているのなら、わざわざがん保険につける必要はないので、気をつけた方が良い。
たまに、医療保険、がん保険、どちらにも先進医療特約をつけている人がいるが、保障内容がダブっているのでムダである。
フローチャートでまるわかり!5つの質問!アナタに必要は保険はこれだ!!
比較した方が良い商品
オリックス生命 がん保険 Believe(ビリーブ) ★★★☆☆
参考:各社の保険料、特約毎の比較は、
がん保険比較一覧2019年4月版
をご覧いただきたい。
他社のがん保険の☆評価一覧は、コチラ