保険会社総論
ソニーグループの中心的存在であるソニー生命。
その歴史は意外と古い。
源流はソニーと米国プルデンシャルとの合弁企業として1979(昭和54年)に設立された「ソニー・プルデンシャル生命」
しかし、経営方針の違いからわずか8年で分裂。
ソニー生命とプルデンシャル生命、別々の保険会社として歩むことになる。
このような経緯があることから、
・「自社の営業職員をライフプランナーと呼ぶ」
・「ライフプランナーに階級があり、最上位はエグゼクティブライフプランナー」
など、両者には共通点が多く、また商品も似たものが多い。
設立当初の「売り」は、保険業界未経験の大卒、男性をヘッドハンティングして、保険のプロとして教育し、
「知識の乏しい保険のおばちゃん」
が幅を利かせていた保険業界を変革する、というものだった。
当初、このマーケティングは大成功し、ソニー生命の業績はうなぎ登り。
ライフプランナーには「身なりがしっかりした」、「金融知識豊富な」、「プロフェッショナル」というイメージが定着していった。
だが、2000年前後に自社のライフプランナーが「乗合代理店(ソニー以外の保険会社の商品も扱える)」として独立をすることを許可すると、有力なライフプランナーが次々とソニー生命を離れ、その求心力は一気に低下。
また、それに前後して損保系生保などのライバル各社が同社のシステムを真似しはじめたことで、独自性という面では際立ったものはなくなってしまった。
ソニー生命には高い運用成績を残している金看板の「変額保険」があるが、それ以外の商品は凡庸。
全くダメなわけではないが、同種の商品と比較すると、3,4位あたりにランキングされるものが多く、商品力だけを見るとさほどに強くはない。
しかし、それを売り切るのがライフプランナーの力。
ライフプランナーが伝手を辿って「紹介の輪」から、新規見込客を探す。
それが長年のスタイルだったが、昨今、SNSの普及で人の関係性が希薄になっている上、若者の保険離れ、少子化などもあり、なかなか「紹介」が出づらくなっていると言う。
さらにコロナが追い打ちをかけ、面談が出来なくなってしまった。
一時代を築いた「ライフプランナーモデル」もかなり厳しくなってきている。関係者はそう口をそろえる。
今後、どのような方向転換をするのか?
そういう意味でも、これからが楽しみな保険会社。
補足:2023年1月より医療保険については自社商品の提供を停止し、メディケア生命の商品を担いでいる。
従来、ソニー生命の医療保険は、さほど内容も良くないし、保険料も高いという感じだったが
「もう他社の医療保険戦争にはついていけない・・・」
と決断したのだろう。
何と他の保険会社(メディケア)の商品を代理で販売することになった。
弱い部分で勝負することをやめ、ドル建や変額など強い「貯蓄性分野」にフォーカスするということで、個人的には英断だと思う。
ソニー生命クラスの保険会社が「医療保険の自社開発を止める」というのは、かなりショッキングではあるが「何でもかんでも自分たちでやる」というスタイルも限界なのかもしれない。
「勝てる分野に特化する」という戦略は今後、他の保険会社に広がっていくだろう。
そういう意味でも、なかなか興味深い。
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終身保険
リビング・ベネフィット20(特定疾病保障型終身) ★☆☆☆☆
ドル建終身保険
リビング・ベネフィット20(米ドル建生活保障・終身型) ★★★★☆
変額保険
定期保険
リビング・ベネフィット20(特定疾病保障型定期) ★☆☆☆☆
養老保険
医療保険
注!!ソニー生命では2023年1月より自社での医療保険の提供を停止し、メディケア生命の商品を販売している。
がん保険
がん保険 ★★☆☆☆
(10年更新のがん保険)
特定疾病保険
リビング・ベネフィット20(特定疾病保障型終身) ★☆☆☆☆
リビング・ベネフィット20(特定疾病保障型定期) ★☆☆☆☆
リビング・ベネフィット20(米ドル建生活保障・終身型) ★★★★☆
介護保険
5年ごと利差配当付 終身介護保障保険/終身介護保障保険 (低解約返戻金型/無配当) ★☆☆☆☆
学資保険
個人年金保険
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